新車が消えゆくのは仕方ないが……すでに所有している「ガソリン車」にすら乗れなくなる可能性! (2/2ページ)

燃料価格が上昇する可能性が高い!

 次に、そこまでガソリンスタンドの件数が減っていくと、給油という行為そのものが希少価値となり、燃料価格が上昇するはずだ。販売量が減少し、なおかつ設備投資の費用を回収するには、商品(燃料)価格の値上げしか対処法がなくなっていくからだ。そうなると、ガソリンエンジン車を所持する人の経済状態にも影響が及ぶだろう。

 すでに、EVの電気代はガソリン価格の半分以下である。それでもまだ車両価格が高いので、多くの人がエンジン車やハイブリッド車(HV)に乗っている。しかし今後EVの価格が少なくともHVと同等程度に下がってくれば、EVを買ったほうが電気代は安上がりだ。一方で、燃料価格は上昇していく可能性がある。

 さらに、環境対応という理由で、初度登録から13年を過ぎたクルマの自動車税に重課が掛けられている。税制においても、エンジン車に対する増税が行われるかもしれない。

 1リッター当たり何百円という高価な燃料代になっても、遠くのスタンドまでガソリンを入れに行かなければならなくなっても、そして増税が行われても、なおエンジン車に乗りたい、あるいは乗れるだけの経済力がある人であれば、EVの時代になってもまだエンジン車に乗り続けることはできるはずだ。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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