【2021最新版】アウディの現行SUV“Qシリーズ”全5車種をご紹介 編集部のおすすめはコレだ! (2/2ページ)
現行Qシリーズの概要を詳しく解説!
■現行Qシリーズ一覧
・アウディQ2
全長4200〜4205mm×全幅1795mm×全高1530mm、価格帯:394〜430万円
アウディSUVシリーズのエントリーモデルとして2016年にデビューしたQ2の国内販売は2017年にスタートしました。
エントリーモデルとはいえ、Qシリーズの上位モデルそのままのイメージをコンパクトにしただけではありません。
基本骨格はA3と共通のMQBモジュールを採用。ポリゴン(多角形)をモチーフとした他の車種とは異なるエクステリアや1530mmとSUVとしてはやや低めの全高としスポーティーなイメージを備えるなど個性的なモデルに仕立てました。
近年、増えつつあるクーペSUVほどデザイン重視ではないため、Bセグメントとしては十分な室内空間を備えているのが特徴といえるでしょう。
ラゲッジルームはコンパクトボディながら5人乗車時で405L、後席を倒すことで最大1050Lの容量を誇ります。
用意されるパワーユニットは、デビュー当時は1リッター直3エンジンを用意していましたが、現在は最高出力150馬力を発揮する1.5リッター直4ターボ付きエンジンのみをラインアップ。
SUVではあるものの、駆動方式はFFのみと、アウディ自慢のクアトロシステムが用意されていないのはやや寂しいところ……。
とはいえ、走行性能は高速道路の直進性はアウディが備えるイメージそのもの。スポーティなエンジンフィールやハンドリングはライバルとなるメルセデス・ベンツGLAやBMW X2より勝ると評判です。
・アウディQ3
全長4490〜4520mm×全幅1840mm×全高1565〜1610mm価格帯:438〜543万円(RS:838〜863万円)
現行モデルが2代目となるQ3は2018年に欧州デビュー。国内は2020年からとやや遅れて販売が開始されました。
Q3の特徴は標準タイプと全高を低くおさえたスポーツパックの2種類のボディが用意されているところです。
当然ですが、スポーティな低いフォルムを備えたスポーツバックは標準タイプより居住性は劣ります。とくに後席の居住性・乗降性は高いサイドシルを持つスポーツバックは標準モデルと比べるとその差は歴然。その分、見た目重視のスポーツバックか、居住性重視の標準ボディか、どちらのボディを選ぶかがはっきりと分かれることでしょう。
パワーユニットは1.5リッター直4ターボエンジンと2リッター直4ディーゼルターボエンジン。2リッターディーゼルにはアウディ自慢のクアトロシステムが用意されています。
2つのエンジンを比較すると、動力性能はディーゼルに軍配があがりますが、軽快な走りを求めるなら1.5 リッターガソリン仕様に魅力を感じる方が多いのではないでしょうか。
また乗り心地という面では、硬めのスポーツバックよりマイルドな味付けに仕立てた標準仕様のほうが心地よさを感じるユーザーが多いと思われます。
また2.5リッター直5エンジンを搭載するスポーツ仕様の「RS」を標準ボディ、スポーツバックともに設定していることにも注目。Qシリーズにおいて、Q3は幅広いユーザーをターゲットにする重要なモデルであることがわかりますね。
・アウディQ5
全長4680〜4685mm×全幅1900mm×全高1640〜1665mm、価格帯:681〜788万円
Q7に続くSUVシリーズ第二弾として初代Q5が登場したのは2008年のこと。現行モデルは2016年発表、2017年から国内販売を開始した2代目となります。
初代からエクステリアデザインを踏襲しているものの、シャープなラインやフロントフェイスなどはいまどきのアウディが展開するデザインエッセンスを取り入れました。
またバーチャルコックピットの導入や全車速追従のACCをはじめとする先進安全装備の充実など先代から先進性は大きく進化していることも特徴です。
気になるユーティリティ性は居住性、ラゲッジ容量ともに実用性は十分。ラゲッジ容量は後席使用時には550L。後席を倒すと広大なスペースが現れます。
また静粛性も先代から大幅に向上。ロードノイズはまったくと言っていいほど気になりません。
用意されているパワーユニットは2リッター直4ディーゼルターボ、2リッター直4ガソリンターボ、3リッターV6ガソリンターボエンジンの3タイプ。いずれのエンジンにもクアトロシステムが装備され、V6エンジンには8速AT(他は7速DCT)が組み合わされます。
ライバルとなるBMW X5が全幅が2mオーバーと巨大なサイズになったいま、国内での使い勝手を考えるとQ5に軍配があがります。
・アウディQ7
全長5065mm×全幅1970mm×全高1705〜1735mm、価格帯:947〜1020万円
下はQ2、上はQ8とラインアップが充実したQシリーズにおいて、最初に投入されたQ7。現在販売されているモデルは2016年にフルモデルチェンジされた2代目です。
初代が販売された当時、筆者は試乗したことがありますが正直、急ごしらえされたことが原因なのか出来はイマイチ…。走行中、不快なピッチを感じ後席に乗車した友人たちは軽い酔いを感じたほどでした。
しかし、初代も改良が進められ、クルマとして年々進化。当然2代目は、初代からあらゆる面でラグジュアリーSUVを名乗るべく大幅に進化しました。
エアサスペンションがもたらす滑らかな乗り心地や高い静粛性、また操縦安定性や乗り味は、一言で表すとまさに上質! とくに高速道路でのクルージングは、どこまでも永遠に運転していたいほど心地良いものです。
またQ7には7名乗車が可能な3列目シートをオプションで設定。3列目シートは電動格納式となります。5mを超える全長を有するだけに、3列目シートでも居住性は悪くありません。
Q7に設定されたパワーユニットは3リッターV6ガソリンターボエンジンのみ。最高出力340馬力を発揮するV6エンジンには48Vを発揮するマイルドハイブリッドシステムが組み合わされ、走行性能のみならず燃費性能の向上にも寄与しています。
・アウディQ8
全長4995mm×全幅1995mm×全高1690〜1705mm、価格帯:1025〜1137万円(RS:1869万円)
Qシリーズ最高峰となるQ8はQ7をベースに近年、とくに注目を集めるクーペスタイルのラグジュアリーSUVとして2018年にデビュー。国内販売は2019年から開始されています。
Q7と比べ低い全高やルーフラインがエクステリアでの特徴ですが、メルセデス・ベンツやBMWのSUVクーペよりは“エグく”ないな、と印象を受けます。
ラグジュアリーSUVとしてのキャラクターを与えられたQ8は、インテリアの質感が高いことやインパクトがある造形を備えています。ただ、前後スライドが可能な後席を備えたことや、ラゲッジ容量が605Lあるなど、実用性も犠牲にしていません。
Q8には最高出力340馬力を発揮する3リッターV6ターボガソリンエンジンを用意。また、ハイパフォーマンス仕様のRSは600馬力を発揮する3リッターV8エンジンを搭載し、0-100km/h加速は3.8秒を実現しました。
ハイパワーを受け止めるためクアトロシステムをQ8は全車に装備。あらゆるシーンや路面でパフォーマンスを発揮します。
Q7とは一味違うラグジュアリーSUVとしてQ8は大きく注目を集めるモデルであることに間違いなさそうです。
■編集部がおすすめするアウディのSUV
ここまでQシリーズの各車種を紹介していきましたが、タイプ別のおすすめ車種を挙げていきましょう。
・実用性重視! 家族での利用を想定→Q3(標準ボディ)
130mmの前後スライドを備えたリヤシートや広いラゲッジ、国内での使用に不便を感じないボディサイズなど実用面から考えたとき最適な一台はQ3の標準ボディでしょう。
ディーゼル仕様は優れた走行性能と燃費性能を有していますが、コスパに優れた1.5リッターガソリンエンジンがイチオシです。
・SUVでもキビキビとした走りを楽しみたい→Q2
全長4220mmとコンパクトなボディを備えるQ2は、いまや死語となりつつある「ホットハッチ」を連想するほどスポーティな走りを楽しめる1台。
現在、選択できるのは1.5リッターエンジンのみではありますが、力強く、またキビキビとした走りを実現しています。
・実用性かつ所有欲を満たすSUVが欲しい→Q5
アウディらしい洗練されたボディデザインを身にまとい、十分な室内空間を備えたQ5。使い勝手は抜群なことはもちろん、アウディらしい高品質なクルマの出来は所有欲を満たすこと間違いなしです。
また、Q5に乗っていることで周りからの評判も上がること間違いなし。万能SUVを欲しているならこのクルマです!
・予算無制限! 人とは違うSUVに乗りたい→Q8
QシリーズにおいてSUVクーペのフラッグシップを担うQ8。アウディのSUVラインアップのなかではある意味異質な車種ですが、存在感は抜群です。
とくに大排気量のV8にターボで加給し、これでもかとパワーを向上させたエンジンを搭載するRSは注目度大。他の人とは一風変わったSUVライフを楽しめます。
■ニーズに合わせた車種選択を楽しめる
世界的に人気が高いSUVは、各自動車メーカーにおいて売れ筋モデルとなっています。
当然、アウディも同様でラインアップは充実。ニーズにより、それぞれの車種を選択できるほどのモデルが用意されています。
そういう流れのなか、Qシリーズはもちろん、EVシリーズ「e-tron」においてもSUVラインアップを拡大していくことをアウディは公表済み。今後どのようにSUVモデルを展開していくかが興味深いところです。