感謝されなくてもいい! 「超上級ドライバー」がコッソリやっている「気遣い運転」5つ (2/2ページ)

事故や渋滞を未然に防ぐためにも必要な気遣いも!

3)隣を走るクルマの死角に入らない

 3つ目は、一般道でも高速道路でも、複数の車線がある道を走る場合には、隣を走るクルマの死角に入らないような位置で走ることを常に考えるのも、気遣いの一つです。とくに、後席がスモークガラスだったり、荷物が満載だったりなどで、斜め後ろがよく見えない状態で走っているクルマも多いので、そうしたクルマと並走するシーンでは、必ず相手のサイドミラーに映る位置にいるように心がけます。

 最近は、隣の車線にクルマがいることを検知して、サイドミラーに小さな警告灯がつくクルマも増えていますので、相手のクルマがちゃんと自分のクルマの存在を認識しているかどうか、警告灯の有無で確認するといいですね。普段からこの気遣いを心がけていると、隣の車線からいきなり車線変更してきてぶつけられた、なんて事故も未然に防ぎやすくなりますので、自己防衛にもなると思います。

4)合流するスペースを空けておく

 4つ目は、幹線道路や高速道路など、合流がある道を走っているときに、合流地点が近づいてきて、合流してくるクルマがいることに気がついたら、あらかじめ自分が右車線に移って、合流してくるスペースを空けておいてあげるという気遣いがあります。もちろん、タイミングよく右車線が空いていれば、という話で、無理して移っておく必要はありませんが、こうすることで、合流に慣れていないドライバーが緊張することなく合流できたり、合流させるためにブレーキを踏むことがなくなります。

 やはりブレーキを踏むと、後続車がなにごとかと焦って不要なブレーキを踏み、そのまた後ろも……とつながって渋滞を引き起こす可能性もゼロではないので、できればブレーキを踏まずに、気持ちよく合流してもらう流れを考えると、こうした気遣いになるというわけです。

5)夜間の車庫入れに配慮する

 5つ目は、夜間の駐車場や立体駐車場などでライトが点灯しているときに、自分の目の前で車庫入れを始めたクルマがいたら、ライトを消してあげたり、ポジションランプなどにして弱めてあげるという気遣いです。バックで車庫入れをする際には、車両の周囲をぐるりと何度も確認する必要がありますよね。

 そんなときに、正面や真横からクルマのライトを浴びると、とても眩しくて直視できない状態になります。目がチカチカしてすぐに安全確認ができなくなったり、集中力を削がれて操作がおろそかになるなど、運転に支障をきたす可能性も大きいので、安全のためにもこうした気遣いは大切です。

 というわけで、いかがでしょうか。皆さんはいくつ、これらの気遣いができていたでしょうか。すべてやっていたら、あなたは超上級ドライバーと言えるでしょう。誰にも感謝されないような、地味な気遣いもありますが、結果的にその小さな気遣いがみんなの安全と快適なドライブを支えています。何がなんでもやるべきことではないですが、もし運転中に余裕があったら、ぜひ真似してみてほしいと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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