各社充実させてくるであろう車内Wi-Fiのこれから
さて、あらためて説明すると、一般的にすっかり馴染みになったWi-Fi(ワイファイ)は、無線を使ったLAN(ローカルエリアネットワーク)の商標だ。2000年代以降、Wi-Fiは世界的に広まり、いまでは日本でも会社、ホテル、レストランなどで、いわゆる「Wi-Fiが飛んでいる」と表現されるように、スマホやPCをパスワードなどを使ってインターネットとつなぐことができるようになった。また、コロナ禍で自宅でのリモートワークをする人も増え、会社からWi-Fiルーターを支給されたり、個人で購入する人も増え始めているようだ。
このWi-Fiルーターはハードウエアに加えて、通信事業者によって使用するデータ量に応じて月々の支払額が設定されおり、契約方法などを含めてスマホをもう1台持つような感覚がある。
メールや簡単なデータ量の少ない画像の送受信ならば、テザリングによってスマホを通信用の親機にしてPCなどデジタル機器を使う方法がある。だが、YouTubeや各種の動画視聴をかなりの頻度で行うには、コスト面や安定した通信環境を得るためWi-Fi接続が必要になる場合が多い。こうした状況は車内でも同じだ。
そこで自動車メーカーが車内Wi-Fiサービスを提供するようになった。そのはしりは、2014年からサービスを始めた米GM(ゼネラルモーターズ)で、2020年10月時点での契約数は100万件を超えている。
日本では、カロッツェリア「DCT-WR100D」が車内Wi-Fiのゲームチェンジャーになるのかもしれない。