全長×全幅×全高まで同サイズで勝負!
いつの時代もクルマの流行というものはあるもの。そんな流行を作り出した先行者がいれば、それを研究してさらにいいものを出そうとする後追いの者もいるというのは当然の流れと言えるだろう。
今回はそんなライバルを徹底的に分析し、後発車のアドバンテージを有効に活用して大ヒットを記録したモデルを振り返ってみたい。
1)ホンダ・ストリーム→トヨタ・ウィッシュ
1990年代後半から始まったミニバンブームのなかで、2000年に登場したストリームは3列シートを備えながらも5ナンバーサイズで、スポーティな雰囲気を持つモデルとして瞬く間に大ヒット車種となった。
それを十分に研究し、2003年に登場したトヨタ・ウィッシュは、全長、全幅、全高までもまったくストリームと同サイズという完全に打倒ストリームを目標として生まれたモデルだ。
上級グレードは2リッターと同一ながら、ベースグレードはストリームの1.7リッターに対し1.8リッターエンジンを搭載しつつスタート価格はストリームとまったく同額の158万8000円とするなど、消費者心理を巧みにくすぐる差別化を図ることで、ストリームに差をつけることに成功したのである。