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「藤井風」「King Gnu」「Suchmos」ヴェゼルのCM曲のアーティストがその後「売れるワケ」を「仕掛け人」に聞いた (2/2ページ)

「藤井風」「King Gnu」「Suchmos」ヴェゼルのCM曲のアーティストがその後「売れるワケ」を「仕掛け人」に聞いた

この記事をまとめると

◼︎CMの影響でクルマが売れているケースも多い

◼︎クルマのCMは新人アーティスト発掘の場になっている

◼︎ナンバーの数字でアーティストを表現するなど、遊び心にも溢れている

新型ヴェゼルのCMには藤井 風を起用!

 新型ヴェゼルが熱い。その人気、売れ行きもさることながら、”ネクストジェネレーションによる、ネクストジェネレーションに向けた” TV CMに大注目が集まっている。その新型ヴェゼルのTV CMの楽曲、藤井 風(ふじいかぜ)の「きらり」、そして凝りまくった映像の素晴らしさもさることながら、これまでのヴェゼルのTV CMの楽曲のセンスの良さに感動しきりだった人も多いのではないか(ホンダのTV CMに使われる楽曲はどの車種も素晴らしくセンスがいいと思える)。

 そこで、まずはこれまでのヴェゼルのTV CMに使われた楽曲、アーティストを整理してみたい。注目すべきは、ヴェゼルのTV CMの展開と、楽曲のヒット、そのアーティストがメジャーに上り詰めるタイミングの関連性である。

 2016年9月からオンエアされた「世界ヴェゼル」編では、Suchmos(サチモス)の大ヒット曲となった、Suchmos の2枚目のEP『LOVE&VICE』の中の1曲として2016年1月にリリースされた「STAY TUNE」が使われた。今、YouTubeで聴いても、軽快感、疾走感ある楽曲、テンボの良さを含め、まさに神曲と言える1曲であり、2016年2月8日付けのBillboard Japan Hot 100では初登場18位。

 9月にヴェゼルのCM曲として起用されたことをきっかけにネット上でも大きな話題となり、セールス、動画再生数ともにバズりまくり。2016年12月19日付けで19位を記録し、再度、トップ20に返り咲いた、息の長いヒットの経緯がある。さすが、TV CMで楽曲が流れる効果は絶大ということだろう。

 そして2018年2月からは、ヴェゼルの「もうひとつの日常」編に、再びSuchmosの「808」が使われている。CMの中に登場するヴェゼルのナンバーは、なんと808。凝っている。ちなみにSuchmosのMV(ミュージックビデオ)にも、ヴェゼルのほか、NSXやシビックが登場していたりする。

 ヴェゼルにツーリンググレードが加わった2019年1月からは、軽快なラップの心地よさに惹きつけられるSIRUP(シラップ)の「Do Well」が楽曲として採用されている。これもかなりセンスのいい楽曲、アーティストのセレクトだろう。

 そして2019年11月、ヴェゼルのModulo X追加時に公開されたTV CMの「PLAY VEZEL」昼篇で使われた楽曲が、いまをときめく、唯一無二の世界観を持つKing Gnuの「小さな惑星」(2020年1月15日リリース/アルバムCEREMONYの1曲)だ。King Gnuとしてのリリースより、ヴェゼルのTV CMでの楽曲公開のほうが早いのである。その後、70年代のプログレッシブロックを彷彿させる(個人の感想)、透き通ったヴォイスが圧倒的な魅力の「三文小説」(2020年12月2日リリース)などのヒット曲を連発。メジャーの階段を昇りつめたことは言うまでもない。

 また、「PLAY VEZEL」夜編では、2018年にデビューした新進気鋭のMasumiによるアーティスト・プロジェクト、Friday Night Plansの書下ろし楽曲、ほぼ洋楽と言っていい、ドライブにぴったりの(バックの演奏も最高である)テンポと心地よい、ズバリ「HONDA」という曲が起用されている。彼女の名前が広く世に知られたのは、まさしくこのヴェゼルのTV CMの公開からだったとも言えるのだ。

 そして、主題の新型ヴェゼルの「きらり」に至るのだが、気づけば、これまでのヴェゼルのTV CMは、アーティストの新人発掘、ヒットのきっかけという側面もあるように思えるのである。

 そこで、新型ヴェゼルの広告を担当し、楽曲の仕掛け人でもある、音楽に対するこだわりと思い入れに溢れる、本田技研工業 日本本部 商品ブランド部 宣伝企画課の野口拓真チーフに、めちゃくちゃ興味ある、ヴェゼルのCM曲がどう選ばれたのかについて聞いてみた。

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