廃車や車両譲渡時に住所が異なると手間がかかる
しかしここでもさらに抜け落ちが出てしまうことがある。郵便局に転居届けを出していれば、新しい住所に転送されることも多くて、ここでもまた変更せずにそのままという可能性はゼロにはならない。しかも納付書と一緒に住所などの変更手続き用のハガキが同梱されていたりして、それさえ出しておけば、郵便局の転送期限が切れても、以降は新しい住所に納付書は届くことになる。結局、自動車税は地方税で、車検について国が行なうことなので、縦割りの弊害で両者間での整合性は問われないというのが理由だ。
また、廃車にしたり、譲渡するときに、用意した書類と車検証の住所が異なると、面倒なことになる。つまり、氏名がたまたま同じという可能性もあるわけで、新住所と旧住所の関連性を証明したり、直前になって慌てて変更手続きをしたりなど、手間がかかってしまう。手放すクルマなのに手間をかけるのも考えものだ。
そのほか、手放すときに問題になるのが、記載変更という点では所有者もある。ローンを組んだ場合、ローン会社は完済するまでは担保として所有者になっているのはご存じの方も多いだろうが、完済しても基本的にはそのまま。つまりこちらから申請しないと、ローン会社は所有権を解除してくれないだけに、そのままにして手放すときになって車検証上は自分のものでないことになるので、急きょ手続きをしなくてはならなかったりして、無駄に手間も時間もかかってしまう。
いずれにしても、たまに車検証を見るようにして、車検の満了日を確認したり、記載されている内容をチェックするようにしたい。どうせ手続きはしなくてはならないので、やるのは一緒。であれば、記載変更が発生した時点で手続きをしておいたほうが後々、慌てなくて済む。