WEB CARTOP | 独自の企画と情報でクルマを斬る自動車メディア

ド新車なのに販売台数は期待外れ! それでもN-ONEとMX-30の「重要すぎる」存在理由 (1/2ページ)

ド新車なのに販売台数は期待外れ! それでもN-ONEとMX-30の「重要すぎる」存在理由

この記事をまとめると

N-ONEはいまの軽自動車のトレンドに沿っていないため売れていない

MX-30は開発意図が難解で魅力がわかりづらく売れていない

■N-ONEもMX-30もメーカーの新しい可能性を探るという面で意味がある

N-ONEは今の軽自動車のトレンドに沿わず独自路線を貫いた

 2020年度(2020年4月から2021年3月)には、コロナ禍に悩まされながら複数の新型車が登場した。このなかでもコンパクトなトヨタ・ヤリス(この登場は2019年度だが)、トヨタ・ヤリスクロス、日産ノートなどは、売れ行きが好調に推移している。

 その一方で、2020年度に登場しながら、売れ行きが低調な車種もある。ホンダN-ONEは2020年11月にフルモデルチェンジを行ったが、2021年1〜4月の1カ月平均届け出台数は2511台だ。ホンダN-BOXは2017年の発売だが、同時期の1カ月平均は1万9714台だから、N-ONEは13%に留まる。

 N-ONEは販売計画も1カ月当たり2000台と少ない。スズキ・ジムニーも2021年には1カ月平均で4000台以上を販売したから、N-ONEの計画台数は相当に消極的だ。開発者は発売時点において「N-ONEは軽自動車でも大量に売ることは考えていない。販売規模はスズキ・アルトラパンやダイハツ・ミラトコットに近いと思う」と述べた。

 N-ONEが売れない理由は3つある。まずは軽自動車でありながら、車種の性格が実用的ではないことだ。4名乗車は可能だが、空間効率は重視されず、今の軽自動車のトレンドに沿っていない。

 2つ目の理由は先代型と比べて変化が乏しいことだ。エンジン、プラットフォーム、安全装備は大幅に刷新されたが、外装のスチール部分は先代型と共通だ。変更したのは樹脂部分だから、フルモデルチェンジを行ったのにマイナーチェンジに見えてしまう。

 開発者は「先代型と異なる外装も検討したが、N-ONEらしさが薄れた」という。N-ONEは1967年に発売されたホンダN360がモチーフだから、2代目も同じテーマでデザインすれば、外観を変えられないことになる。

 3つ目の理由は価格だ。N-ONEは同等の装備を採用するホンダN-WGNに比べると、価格が約24万円高い。広い室内に多彩なシートアレンジや電動スライドドアなどを装着するN-BOXと同等だ。ターボのRSは6速MTを用意する魅力的なグレードだが、価格は199万9800円に達する。

画像ギャラリー

WRITERS

モバイルバージョンを終了