この記事をまとめると
■エンジンオイル交換の廃油は破棄する人が多いだろう
■しかし廃油はお金になることがある
■廃油のリサイクル事情について解説する
条件次第では買い取ってもらえることもある
オイル交換をすると必ず出るのが廃油。ディーラーや整備工場、カー用品店などで交換する際はあまり意識しないが、自分で行う場合はその処理をどうするかが問題になってくる。オイル処理箱を使って、中に入っている綿や布に吸わせて、そのまま燃えるゴミに出すことが多いかもしれないが、缶などに入れてガソリンスタンドなどで引き取ってもらう人もいるだろう。ディーラーなどのプロが行う場合も含めてだが、よく考えたら集められた廃油はどうなるのか?
オイル交換を生業にしているところでは、ほぼ確実に廃オイルのタンクやドラム缶があって、そこに溜めていっぱいになると、専門の産廃業者に依頼して回収してもらう。気になるのがその先で、そのまま燃やしたりして処理するのかと思うかもしれないが、それでは今どき、エコでもない。
じつは自動車のエンジンというのはほかの産業に比べてオイルの使用環境という点ではそれほどシビアではなく、リサイクル素材としては良質とされている。まず回収された廃オイルは油水分離機で水分を取り除いたうえで、さらに遠心分離機にかけて異物も除去。さすがにこの異物はリサイクルできないと思いきや、一部はセメント工場や焼却炉の補助燃料として使われ、それにも使えないものだけが純粋に処分される。