ディーラーでローンを組めば値引きの幅が大きくなることもある
では、ディーラー系ローンのメリットとは何でしょうか。それは審査が銀行系ローンに比べて甘いということです。クルマの所有権をディーラーが持つということは、それが担保になっているという意味ですから、社会人一年目など銀行ではローンが断られるような状況の人であってもローンを組むことが可能なケースが多いようです。
なお、ディーラー系ローンを組むことは販売店にとってメリットで、そのぶん値引きの幅が大きくなるということもメリットして挙げられることもありますが、金利の差を考えるとトータルではオトクとはいえないこともあり、そのあたりはしっかり計算して見極めることが重要でしょう。
というわけで、まとめると審査に通るのであれば、金利の低い銀行系ローンで借りるほうが多くのユーザーにとってはオトクといえます。一方で、銀行系ローンの審査に通らないようであればディーラー系ローンという選択をすることになるというのが現実です。
ただし、主に輸入車系で見かけるのですが、キャンペーンなどで銀行系よりも低い金利のディーラー系ローンが展開されていることもありますから、そうしたケースではディーラー系ローンを利用したほうが賢い選択になることもあるでしょう。
個人事業主などであれば、目的に限定せずに、取引のある金融機関からもっと低金利で借り入れてきてクルマを買うことで、さらに低金利とすることも可能かもしれません。
このようにローンを組む際に最大のポイントになるのは金利です。
では、そもそも金利がかからないよう現金払いで買うのが一番トクなのでしょうか。
たしかに、宝くじが当たったなどなんらかの理由でまとまった現金があるのであれば、クルマを現金で買うのは無駄なお金を使わずに済みます。しかし、現金で買えるだけのお金を貯めようと思うと、お金は無駄にしませんが、時間が無駄に経ってしまう可能性はあります。
命は限られています。20代のうちに経験しておくことが人生の糧になるようなクルマを、50代になってようやく乗るよりも、若いうちに乗っておいたほうが、豊かな人生を送ったことになるかもしれません。
まとまったお金があったとしても、借りられるお金は借りて、現金は投資に回したほうがオトクという見方もあります。ただし、そうしたお金の使い方を実行するにはローン金利以上の利益率で確実に投資を回収できるという運と実力が必要で、誰もが真似できるやり方とはいえないのも事実です。
その意味では、多くの場合は現金で買える状況であれば、それがもっともオトクな買い方になり、ローンを組むにしても金利が安い方を選ぶのが正解という身も蓋もない結論になるわけです。