悪路も含めた高い走行性能と高級車テイストを持ち合わせている
メーカーであるランドローバーは紆余曲折ありつつ、その昔はランドローバーシリーズがあったが、現在はモデルとしてのランドローバーはなく、レンジローバー、ディフェンダー、ディスカバリーの3シリーズが日本にラインアップされる。
そのレンジローバーはイギリスらしいSUVの筆頭格なのだが、別名「砂漠のロールス・ロイス」と呼ばれることがある。他メーカーのクルマにたとえられるのも微妙なところだが、相手がロールス・ロイスだけに名誉ある響きだろう。
そもそもなぜそのように呼ばれるようになったかというと、まずはランドローバーの歴史にポイントがある。ランドローバーのルーツとなるのがシリーズ1で、第二次世界大戦直後にアメリカのジープ的なものとして作られた。そのため、軍用車としてイギリスの特殊部隊で使われていて、そのなかでもピンクパンサーはミリタリー好きならお馴染みだろう。その名の通り、ピンクに塗られていて、一見すると派手ではあるが、実際は砂漠に溶け込む偽装として効果があった。
またアフリカのサファリツアーで、ボンネットの上にスペアタイヤを積んだ、無骨な車両が出てくることがあるが、それもランドローバーである。このように、当時のイギリスは植民地が海外にあるなども関係して、アフリカや中東の過酷な場所で使われていることが多かった。ここに砂漠でのハードユースに耐えるランドローバーというイメージができあがったと言っていい。