経年で雨漏りの不安! 走りにもマイナスの影響! 人気装備の「サンルーフ」がもつ意外なデメリットとは (2/2ページ)

走りの面ではサンルーフは不利になる

 走行面では、重心が高くなるというのがある。そもそも同じ面積のガラスと鉄板を比較すると、前者のほうが重たい。つまりサンルーフにするとそれだけふらつきやすくなったり、コーナーリング時にロールがきつくなったりしてしまう。前述のガラスルーフについて、海外メーカーの技術者に聞いたところによると、「本当はルーフをガラスにはしたくないが、ユーザーの要望が強くて、用意するのは絶対だ」と言っていたのが印象的だ。

 そのほか、安全面でもルーフまで変形するような衝突はないかもしれないが、転倒した際に割れて、車内に破片が飛び散ることも考えられる。

 そして意外なデメリットが、経年劣化だ。1990年前後のネオヒストリックカーになると、トヨタのソアラなど、サンルーフを付けているクルマが結構あるが、開口部まわりのウエザーストリップが劣化して雨漏りしている例をよく見かける。もちろん部品は出ないので、我慢して乗るか、流用できるパーツを探すしかなかったりする。なかには「サンルーフ車は選ばないほうがいい」ときっぱりと言うほどだ。

 快適なのは確かだが、実際に付けてみたら意外に使わないという声も聞かれるだけに、この点も含めて、自分にとって必要かどうかを事前に整理してから装着したり、中古車なら選んだほうがいいだろう。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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