この記事をまとめると
■骨格部分にダメージが及んでいて交換や修理を行うと修復歴ありとなる
■売る側は最初に明示しておいたほうがリスクを回避できるし買う側も安心
■最近はオリジナルの鑑定を実施して評価をネットで公表している中古車サイトもある
骨格部分にダメージが及び修理を行うと「修復歴あり」となる
クルマの修復のあり・なしというのは、中古車選びの際に重要なポイントになるし、愛車をぶつけてしまったり、ぶつけられたときにも気になる。もちろん修復歴ありは、クルマの価値としては下がってしまうことになるので、さまざまな面でハンディとなる。ちなみに用語としては修復歴であり、事故歴や事故車というフレーズは正式には使われないことが多い。
そもそも、どういった状態というかというと、日本自動車査定協会(日査協)や公正取引委員会(公取委)によると、骨格部分にダメージが及んでいて、交換や修理を行うと修復歴ありとなるとされている。具体的には次の8項目だ。
1.フレーム
2.クロスメンバー
3.インサイドパネル
4.ピラー
5.ダッシュパネル
6.ルーフパネル
7.フロア
8.トランクフロア
上記以外、基本的にはネジ止めされているような脱着が簡単なもの。たとえばフェンダーやドアなどは該当しないことにはなっている。確かに8つの項目は、ダメージがあるとまっすぐ走らないなど、走行に関係する部位ばかりで、フェンダーは凹んでいても走りには関係ない。
とはいえ、シビアに判断するショップやユーザー感情としては、フェンダーやドアを脱着して修理したり、塗装すると修復歴ありと考えることもある。また全塗装も同様で、これらは走りには直接関係ないが、フェンダーを外すことは普通では考えられないし、全塗装は純正の品質を後で塗って確保するのは至難の技というか、不可能に近いということもある。商品として見た場合、著しく価値が低下するのは確か。
売るほうとしても最初に明示しておいたほうがリスクを回避できるし、買うほうも安心ではある。もちろんレストア的な作業となると別で、逆にしっかりと不具合を直してあるということで、プラスに働くことはあるが、このパターンは例外だろう。