クルマのUVカットガラスに潜む罠! 肌の大敵「紫外線」を防ぐ本当の対策とは (2/2ページ)

車検を通すことができるUVカットフィルムも存在する

 さて、フロントガラスやフロント窓ガラスが微量でも紫外線を通していることがわかったら、何か対策をしたくなるものだと思います。でも、だからと言ってスモークフィルムを貼ったり、吸盤で付けられるサンシェードを貼るのはNG。フロントガラスおよびフロント窓カラスには、法規でそうしたものを装着してはいけないと決められているのです。

 ただし最近は、業界で唯一、UVカット100%を実現したLFT社の「ダブルバリアフィルム」のように、車検を通すことができるUVカットフィルムも存在します。フロントガラスと運転席・助手席の窓ガラスは、フィルムを貼った状態でも可視光線透過率70%以上をクリアしていれば車検はパスできます。お値段は張りますが、美容意識の高い女性ドライバーからのご指名が多いそうなので、気になる方はチェックしてみてください。

 またカー用品店などでは、100%までのフィルムはありませんが、自分で貼れるUVカットフィルムが販売されていますので、必ず車検対応のものを購入しましょう。不器用だからフィルムを自分で貼るのはちょっと、という人には、窓ガラスに塗るだけで紫外線を99.5%カットするという商品も登場しています。

 まず窓ガラスを綺麗にして、リキッドタイプの商品をムラのないようにしっかり隅まで塗ると、効果は約2カ月ほどとのこと。ただこれは、視界が歪んで見えてしまうこともあるため、フロントガラスには使えませんのでご注意くださいね。

 そして子供を後席に乗せる場合などは、リヤガラスのUVカットも気になりますね。スモークタイプの窓ガラスであれば、ほとんどがUVカットガラスとなっていますが、やはり100%カットではありません。リヤの場合は窓ガラスにサンシェードを使っても問題ありませんので、UVカットガラスとの併用が安心です。

 まとめると、現時点では残念ながら、スーパーUVカットガラスでは最小限に抑えられているとはいえ、ドライブ中の紫外線対策を完璧にこなしてくれるクルマは存在しないということ。なので私たちは、UVカットガラスだからと安心することなく、こまめに日焼け止めを塗ったり、長袖を着たりアームカバーなどで素肌を露出しないなど、油断することなく対策することが大事ですね。

 また、紫外線は肌だけでなく瞳にも降り注ぎ、ダメージを与えてしまいますので、UVカット効果のあるサングラスをかけることも忘れずに。この夏が終わったときに、「なんかシミが増えたかも? 老けたかも?」などとガッカリすることのないよう、しっかりガードしていきましょう!


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

新着情報