教習所経営は厳しくなるがマナーに優れたドライバーを生み出せる! いま注目の「AI教習」がもたらす計り知れないメリットとは (1/2ページ)

AI教習が導入されれば教官との相性を気にする必要もない

 AI(人工知能)を活用した運転教習が、中国で導入されているという。また国内でも、高齢の運転者向け講習をAIで準備を進めているようだ。ゆくゆくは、通常の運転教習もAIでという動きが進むかもしれない。

 やや古い数値だが、令和元年(2019年)の自動車教習所卒業生の数は約150万人で、もっとも多かった平成2年(1990年)の約261万人から4割以上減っている。そうした状況のなか、教習所内のコースにコントロールタワーを設け、車両の屋根に設置された信号装置によってペダル操作などが表示されるのを確認しながら、教官が無線で運転教習を行うことが実施されている。それが、AIに替わっても、なんら不思議はないのではないか。

 新車には、運転支援のための各種センサーが導入され、また、価格は高いが三次元の超高精細地図も用いながらハンドルから手を離した運転さえできるようになっている。車線変更も、スイッチを入れるとクルマが前後周囲の他車の確認をし、安全と判断すると自動的に行う機能も実用化されている。

 完全自動運転が実現すればそもそも運転免許証の必要性さえ問われていくことになるだろうが、それ以前でも、現行のレベル2やレベル3の運転支援機能でさえ、通常の状況であればあたかも自動運転であるかのように走行できる技術が積み上げられている。そうしたセンサーと演算機能を活用すれば、AIが運転を教えることも不可能ではないのではないか。

 さらに、法規を熟知したAIであれば、教官の個人差による解釈の違いや、指導の仕方の差も減り、一定水準を保った教習を行えるようになるだろう。助手席に座る教官との相性を気にする必要もなくなる。

 また教習所構内での基本操作を習熟したあと、公道を走る路上教習ではなおさら、運転支援機能を活かしたAIで現実に即した教習ができるのではないか。そうすれば教習所という施設自体の存続にも関わるかもしれない。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

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乗馬、読書
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池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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