中古のなかにもコストパフォーマンスの高いモデルが存在する
新型コロナウイルスの影響は経済にとってはマイナスというイメージが強いが、意外なところで新型コロナウイルスによってポジティブな状況になっているのが中古車市場。密にならない移動手段としてマイカーが再評価されているなかで、新車をオーダーするよりも納車までの期間が短いこと、また予算的な都合もあって中古車を求める人が増えている。つまり中古車価格は上昇気味となっている。
また、新型コロナウイルスとは関係なく、自動車の電動化が進むなかでネオクラシック世代のエンジンの鼓動が感じられる車種の人気も高くなり、平成初期のモデルともなれば新車時を超えるプレミア価格をつけている個体も少なくない。いずれにしても、中古車でお買い得な車種は減っている印象が強い。
そんななかでも、中古車らしく順当に価格を落としているモデルも存在している。今回は、そうした手の届きやすい価格帯のモデルから、1万円当たりの馬力を算出、いわゆるコスパに優れて見えるハイパフォーマンス系モデルをピックアップしてみた。
1)レクサスIS F
平均相場250万円 最高出力423馬力/1万円当たり1.7馬力
というわけで、いの一番に紹介したいのがレクサスIS Fだ。レクサスのスポーツブランドである「F」の名前を最初に冠した市販車として2007年に誕生した同モデルの心臓部は、ご存知「2UR-GSE」型V8エンジン。最高出力は423馬力となっている。
このパワーを後輪だけで受け止めるというのだから、レクサスでありながら猛々しい個性を持っている。そして新車時価格は750万円を超えていたIS Fの平均相場は、順当に下がっており、現在は250万円あたりが平均相場となっている。1万円当たり1.7馬力というのは、かなりのコストパフォーマンスといえそうだ。
2)フォルクスワーゲン・ゴルフR
平均相場150万円 最高出力256馬力/1万円当たり1.7馬力
同じく1万円当たり1.7馬力という高コスパを示すのが2010~2012年という短い期間しか販売されなかった先々代のゴルフRだ。現在まで続く、この車名としては最初のモデルとなる。その心臓部は256馬力の2.0リッター 4気筒ターボ、駆動系は当然ながら4WDだ。
トランスミッションは6速DSG(DCT)となっている。そんなゴルフRの平均相場はなんと150万円。新車時には500万を超えていたモデルではあるが、10年以上経っていると考えれば妥当だが、まさしくコストとパフォーマンスを考えると非常にお買い得に見えてくる。