出光はEVの共同開発も行っている
とはいえ、ガソリンスタンドもあっさり辞めるわけにもいかない。手間賃だけで利益率が高い洗車は以前から力を入れているし、車検も営業時間の長さやブランド力を武器に積極的に展開している。また、電気を扱うブランドも多いし、CMで見かける自動車リースはコスモ石油の看板メニューにもなっている。
さらに驚いたのが、出光とあのモンスター田嶋率いるタジマモーターコーポレーションが合弁会社「出光タジマEV」を立ち上げて、小型EVの生産と販売を行うことを発表したこと。将来的には出光のスタンドを販売やシェアに使うなど、MaaSに対応。さらにバッテリーの開発やリサイクル、さらにはエネルギーシステムの構築なども視野に入れているという。
全国に点在するガソリンスタンドはやはり強みだけに、元売りならではの電動時代への対応でどう乗り切るか? まず充電ステーションというのはあるだろうが、すでに街中にはあって、わざわざスタンドに行く必要もないが、バッテリーの規格を統一して、空になったら満充電のものにスタンドで積み換えるのはありかもしれない。統一化はバイクでは先ごろ発表されているし、クルマの場合は中国で急速に拡大中だ。そのほかにはなにがあるか……。自動車とともに発展してきた業種だけに、今後も一蓮托生、さらなる展開に注目したい。