この記事をまとめると
■高速や一般道で見かける派手な樽は「クッションドラム」という
■内部に水が入っていて衝突時の衝撃を吸収する役目
■丸型と角型があり場所によって使い分けている
「クッションドラム」は衝突時の衝撃を緩和するもの
高速道路の分岐点や駐車禁止区域、事故多発地点に設置されている、黄色地に赤と白の市松模様の反射シートなどを貼った大きな樽形の樹脂製の物体……。簡易閉鎖具として使われているアレは、「クッションドラム」と呼ばれる衝突衝撃緩衝具のひとつ。
クッションドラムは、ドライバーのミスや不注意、車輌のトラブルなどにより、クルマが道路上の施設に衝突したり、接触したときに衝撃を緩和吸収し、乗員や施設の被害を小さくするためのもの。
材質はポリエチレン製が主流で 空洞の内部にいくつかの水袋が入っていて、クルマが衝突したときの運動エネルギーを、ドラムの変形と内部の液体により流動するエネルギーに変換し、衝撃を緩和減衰し吸収する仕組みになっている。
日本自動車研究所(JARI)で行なわれたテストによると、同条件で直接固定壁に衝突させた場合と、固定壁の前にクッションドラムを設置した場合とでは、
・フロントフェンダーの最大変形量は約1/3t
・衝撃時のダミー頭部の加速度(G)は1/2以下
といった結果が出ている。