手や体が触れるところが抗菌されていることを求めるユーザーは多い
2021年4月8日、日産自動車は「今後新たに国内で発売する車両に、順次、抗菌仕様のステアリングとシートを採用する」と発表した。
日産が行なった調査によると、清潔な車内空間の持続性、特に手や体が触れるところが抗菌されていることを求めているユーザーが多いとのことで、本革・合成皮革シート、ステアリング、布地シートともに、抗菌性能を有した材質を使用するらしい。
これらはいずれもJIS/ISO規格に沿った製品で、抗菌活性値2以上(=99%の菌を減少)の効果があることが実証済みだ。
ただ、気になるのはその効果の持続性。抗菌仕様のステアリング、シートといっても、その効果が半年や1年で失われるとしたら、その価値は? そこで抗菌効果の持続性について、日産自動車に訊いてみた。
担当者によると、日産では開発段階で、5年分の劣化負荷をかけて実験を行ない、新車装着時から5年後でもこれらのステアリングやシートの抗菌作用が失われていないことが確認できているとのこと。その間、新たな抗菌加工などのメンテナンスはとくに不要。
通常の使い方なら、最低5年間は効果が保たれ、その後もある程度は抗菌作用が継続されるので、けっこう長期間効果が続くと思っていい。
もちろんすべての菌に対して効果を保証するものではないが、車内空間の清潔度を重視する人にとっては、心強い仕様だといえるだろう。