「走りの違い」こそ大歓迎! 初代オーナーが「新型86&BRZ」に望むものとは

新型では86とBRZの見た目や乗り味の差別化が強まった

 簡単な概要と内外装の姿が明らかにされた新型86/BRZ。メディア関係者のみならず、じつはすでに両車とも一般ユーザーの前に公開されている。

 去る4月10~11日、SUPER GT開幕戦が開催された岡山国際サーキットのGRブースとSUBARUブースに、それぞれ新型の86/BRZを展示。多くのスーパーGTファンから大注目されていた。

 その現場で聞いた初代オーナーの声として多かったのは「キープコンセプトの正常進化は大歓迎。ボディ拡幅や車重増が最小限だったのも好印象」というもので、初代モデルのオーナーからの評判はおおむね好評だった。

 そんななか、印象的だったのは「新型は見た目の差別化が強められて良かった」という声と、「新型86/BRZは乗り味の面でも差別化が進んだことも歓迎したい」という声だ。

 初代モデルの86/BRZは、視覚的にも乗り味の面でもそれほど大きな差はなく、いかにも「OEMの兄弟車」というイメージが強かった。トヨタ86のほうが、往年のAEハチロクのイメージ追求のため少しだけドリフトがしやすく、スバルBRZのほうはAWDが得意なブランドらしく安定性重視のセッティングが施されていたが、その差はごくわずかなもの。

 一般道を普通に走らせて、直ちに違いを実感するようなことはなかったが、新型は走り始めた瞬間から味付けの方向性が異なることがわかるほど違いを鮮明にしている。少なくともSUPER GT開幕戦の現場では、その差別化の拡大についても歓迎する声が多かったのだ。

 新型では「よりハチロクらしく」「よりスバルらしく」を強調した作り手の意向は、多くのクルマ好きに支持されると確信。名前やエンブレム、内外装の微妙な違いに止まらず、共同開発の兄弟車でありながら、両者は別のクルマとしてそれぞれのアイデンティティを強めてほしいとの思いは、多くの初代モデルのオーナーにとっての共通の願望だったことがうかがえる。

 メーカー同士のアライアンスや共同開発云々の以前に、クルマを選ぶ側としては「ハチロクらしさ」や「スバルらしさ」は極めて重要なファクターであり、作り手側もそれを強く認識していた。

 初お披露目から、従来型オーナーをはじめ多くのクルマ好きから評判が良いという好スタートを切った新型86/BRZ。将来の3世代目モデルの誕生につながる販売実績を残し、日本のスポーツカー文化を守る一役を担ってほしいと説に願うばかりだ。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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