「技術があれば」費用は「10分の1」以下! 運転免許の「一発試験」とは (2/2ページ)

費用面でもメリットはあるが実力による

 一番気になるのは費用だろうが、もちろん実力によりけりで、仮免、本免ともにまさに一発で受かった猛者が知り合いにいるが、そうなると普通免許の場合、約2万5000円しかかからない。もちろん1回ではほぼ無理だが、それでも1回あたり2000円ちょっと(免許による)なので、相当落ちないと教習所と同じぐらいかかることはない。つまり、本番が練習という捉え方もできる。

 時間と費用の節約が一番のメリットなのだが、デメリットも当然あって、こちらのほうが多いかもしれない。まずは単純に技術の問題で、運転したことないのにいきなりは無理。バイクは小さい排気量からのステップアップができるので、比較的容易だと思うが、普通車だとかなり厳しい。練習ができる非公認の教習所があるが、費用は安いとはいえ、コストメリットが薄れていくのは事実。

 ただ、運転免許センターのなかには土日にコース開放していて、知り合いに協力してもらって車両持ち込みで練習ができるところもあるし、なかには指導サービスもあったりするので、これを活用するといいだろう。

 じつは時間的な部分でもデメリットというか、注意しないといけない点があって、現在は一発ではないということ。その昔は、試験に受かるとその場で免許を発行してくれたが、現在は取得時講習を近所の教習所で受けなくてはならない。内容は免許更新のときのような内容で実技もあったりして、けっこうな時間がかかるし、費用も必要。さらに教習所にとって、一発で取るというのは営業に差し障りがある行為ともいえるからか、どの教習所もあまり積極的でないようで、受けられるところを探すのがひと苦労だったりする。

 そのほか、デメリットとしては平日しか受けられないことは、何度か受ける前提だと意外に大きな問題かもしれない。最近はコロナの影響で、実施日や受験者数を絞っているのもつらいところだ。ただ、実際に受けた人間としては、平日に休めて、運転に自信があったり、試験自体を練習の場と気楽に考えられる人なら向いているかもしれない。なにより、安く済むのはいい。普通車の場合、うっかり失効や免許取り消しからの復活であれば技術もあるので、とくにおすすめだ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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