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水素ステーションの充実は不可能! 開業が現実的にならない「条件」の厳しさとは (2/2ページ)

水素ステーションの充実は不可能! 開業が現実的にならない「条件」の厳しさとは

トヨタモビリティ東京がMIRAIの試乗体験を公開!

 トヨタモビリティ東京が、新型MIRAIの試乗体験を公開している。試乗車は、GグレードのA Packageで、車両重量は1920kgあり2トン近い重さになる。水素を満充填してのロングドライブに出た。

 都内から山梨県の山中湖方面へ、市街地から高速道路を通り、山間の屈曲路も走り、市街地では渋滞も経験したと書かれている。そして空調をずっと使いながらの試乗であった。燃費や走行距離に関するカタログ情報は、空調を使わずに測定しているので、一般的に実燃費は空調利用の負荷が加わる分悪化する傾向となる。

 全行程の走行距離は381.9kmで、高速道路が約300km、一般道が約80kmであったという。

 出発前のオンボードコンピュータ上での航続可能距離は空調を使って489kmと表示されていた。試乗後のオンボードコンピュータには、残り162km走行できると表示されていたとのことだ。実走行距離と、試乗後の走行可能距離を合算すると、543.9kmと計算でき、出発前の走行可能距離表示の489km以上に走れる可能性を示している。

 カタログ性能では、一充填走行距離は850kmだが、これは前にも述べたように空調を使わない走行モード上での数値である。空調を使わないと、50kmほど走行距離は伸びるらしく、この試乗後の試算でも50kmを加算すれば593.9kmと600km前後は実走行で距離を伸ばせそうだといえる。

 しかし現実的には、よほど季節のよい春や秋でなければ、空調を利用しないで済むことは少ないのではないか。また、オートエアコンディショナーであるため、設定温度でも異なるだろうし、また、自動調整であるがゆえに、気候がよくてもあえて切って使う意識はあまり働かないのではないか。

 いずれにしても、一回の水素充填で空調を使いながら走れるのは、約500kmと見ておくのがよさそうだ。

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