カメラを構える高さによっても見え方は変わる
写真を撮るときにはスマホに備わる『グリッド』機能を使いたい。iPhoneの場合、設定→カメラ→グリッドがあるので、使う方向にスライドさせる。するとカメラ画面に縦横2本ずつ線が引かれるはずだ。この2本の線は「黄金比率」と呼ばれる位置に線が引かれており、縦横の線が交わる部分に対象物を置くと収まりが良く見栄えが良い位置とされている。この交わる点に合わせて配置するとバランスが良くなる。また上下左右の余白をどれくらい開けるかの目安にもなるし、被写体が左右に曲がっていないかなどの確認にも使えるため、グリッド線は写真を撮るときには出しておいたほうが便利だ。
ここまで来たら次に意識をしたいのはカメラを構える高さだ。通常は手にとってすぐに撮るため、自分の目線で撮ることが多いはず。するとクルマを見下ろすような写真になってしまう。少し腰を落として立ち膝くらいにすると、クルマと平行の目線になってスタイリングも良くなってくる。さらに下にカメラを持っていき、地面から少し見上げるように撮ると迫力のあるスタイリングになる。この高低差を意識するだけでもかなりクルマの見え方が変わってくるのが分かるはず。縦位置で撮るときもこの高低差を意識すると、空の入り方などが変わってくる。
スマホで撮ってすぐにSNSにアップするのも良いが、昨今の事情を鑑みてナンバーを消した方が問題がない場合が多い。自分のクルマのナンバーは良くても他人のナンバーはやはり消した方が無難な場合が多い。ナンバーを消してくれるアプリやスタンプを貼って消すことも簡単だ。またさまざまな加工アプリがあるので、そこは自分の感性にあったアプリや加工を探していくとより表現の幅も広がる。
簡単に撮れるからこそ、基本的な事をしっかり押さえることで写真も良く見える。そこから斜めにしたり、クルマの一部分を切り取ったりする表現を覚えていくと、より写真を撮る楽しみが増えていくぞ!
雪岡直樹
1974年生まれ
広告写真アシスタントから雑誌編集部のカメラマンへ。
その後、車の写真が撮りたくなりフリーランスとして独立。
数多くの雑誌やWEBでカメラマンだけでなくライターとしても活動中!
新車系だけでなくSUPER GTも全戦撮影などレース系も撮影。
オフ会取材なども多く行くので、見かけたら気軽に声をかけてください!
(https://yuki-11photo.wixsite.com/yuki-photo)