オールシーズンタイヤが主流でないため装着が難しい
その理由について、さまざまな見方がある。
なかでもよく耳にするのは、スタッドレスタイヤの存在だ。見方をかえると、オールシーズンタイヤの装着率が低いということだ。
TPMSを世界でもっとも早く義務化したアメリカでは、オールシーズンタイヤが主流であり、実際の空気圧を計測するタイプのTPMSは新車装着ホイールに組み込めばよいことになる。
それが、日本や欧州の場合、サマータイヤとウインタータイヤという考え方が主流で、ほとんどのユーザーはウインタータイヤをアフターマーケットで購入するため、TPMSのメーカーとして装着することが難しいという事情がある。
もう1点、日本固有の課題として軽自動車の存在がある。
「コストが上がってしまうことはもちろん、ホイール形状などによってTPMS装着が難しいことも考えされる(タイヤメーカー関係者)」という声もある。
TPMSは、近年の自動車産業界で躍進しているコネクテッド技術をタイヤメーカーとして採用する大きな要因であるのだが、市場の状況によって普及や義務化に対する意見に違いが出てくるのだ。