ロードスターRFで体感! オープンカーに初めて乗ったらもはや「異世界転生」だった (2/2ページ)

贅沢なドライビング体験により心にも余裕が生まれた

 続いて高速に乗ると、さらに風が強まり、今まで味わったことのない爽快感。クルマのスピードを風によって感じることができるこの感覚は、ほかのクルマにはない魅力だろう。さすがに一般道走行時と比べると室内に入ってくる音は大きいものの、すぐに慣れ、楽しさが上まわるレベルだ。

 高速での風の巻き込みは正直、覚悟していたのだが、不快感がかなり少ないことに驚いた。これはロードスターRFをオープンにした際のリヤルーフがボディに残る形状や、乗員の耳元に近いBピラー周辺の風の巻き込みを低減させるマツダの技術によるところも大きいのだろう。髪がほとんど乱れなかったのも嬉しいポイント。それでいながら、風を受ける気持ちよさはしっかりと残されているのだ。

 また山間部での撮影を終え、気温が10度を下まわると肌寒さを感じたものの、エアコンに加え、ロードスターRFにはシートヒーターもついているため、これらをオンにし、上に一枚羽織れば快適に走行することができた。

 総じて、オープンカーに乗っていると、時間がゆっくりと流れるように感じた。忙しさから解放され、休暇をリゾート地で過ごしているようなイメージだろうか。どこか運転しなくてはいけない、仕事をしなくてはいけないといった「義務感」から解放され、心に余裕が生まれるのだ。

 それは走行時だけではない。撮影チームとSAで待ち合わせをしたのだが、集合時間の1時間半前に到着してしまった私。オープンにして駐車場内の木陰で待っている時間さえも優雅なものとなった。

 SAの屋台で「揚げニョッキ」なるものを見つけ、つい購入。これからジャーナリストが運転するにもかかわらず車内で食べてしまったのだが、オープンにしていたため臭いがこもらず、ドライバーチェンジ後も叱られることはなかった。思わぬところでもオープンカーの恩恵を受けたのだった。

 五感でクルマを楽しむことができ、非日常へと連れ出してくれるオープンカーの魅力にすっかり取り憑かれてしまった私。定員や積載性など実用面で劣る点はあるが、それ以上にオープンカーでしか味わえない至福があった。


乾ひかり INUI HIKARI

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愛車
スバル・インプレッサWRX STI(GRB)
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ひとりドライブ旅、読書、音楽鑑賞(ライブ参戦)
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