セグメントの枠を超えて採用されるものも!
クルマ好きの間では、よく「プラットフォームが同じだから……」という会話があるはずだ。自動車メーカーはコストダウンの目的もあって、ひとつのプラットフォームをいろいろなクルマに採用するのが常であり、しかしそれが意外な車種へと発展していくこともある。
もっとも、今ではプラットフォームの概念が変化し、ホイールベースが同じとは限らない。一例を挙げると、フォルクスワーゲン(VW)が2012年に発表したMQB(モジュラー・トランスバート・マトリックス)がそうで、クルマのセグメントの枠を超えて採用するようになっている。
たとえばゴルフ7とパサートは同じMQBプラットフォームを用いるものの、ホイールベースはゴルフ7が2635mm、パサートが2790mmと異なる。昔の考え方なら、両車は別プラットフォームということになるのだが、最新のプラットフォームはストレッチするなどして寸法を自在に短長できるというわけだ。
比較的分かりやすい!?プラットフォームの共用車として、VWポロとアウディA1のように、同じグループの同一セグメントのクルマによく見られるのは当然だろう。レンジローバーのヴェラールとジャガーF-PACEあたりも、英国車同士でなるほど感ありだ。
しかし、世のなかには、このクルマとあのクルマが同じプラットフォームを使っているのかっ!?と、ちょっとびっくりする例もある。フィアット500Xとジープ・レネゲートは同じグループであり、コンパクトSUVという点では共通するものの、ほのぼの感ある500Xと、いかにも悪路に強そうな本格派のレネゲートでは、見た目や走破性など、まるで別物といっていい。