OEMは商用軽自動車にも多く存在する
OEMは登録車だけでなく、軽自動車でも商用車では活発におこなわれている。たとえばライトバンならば、トヨタ・プロボックスでは、そのOEMはマツダ・ファミリアバンとなる。一方で日産NV150ADは、三菱へランサーバンとしてOEM供給している。プロボックスはミャンマーやジャマイカではタクシーとして使われるなど、新興国で中古車人気が高いので、ファミリアバンのリセールバリューもプロボックスと同等の扱いが期待できる。
軽バンでは、ダイハツ・ハイゼットカーゴ&トラックが、トヨタへピクシスバン&トラックとして、スズキ・エブリイバンが、日産NV100クリッパー、三菱ミニキャブバンとしてOEM供給され、スズキ・キャリイ(軽トラック)は、日産NT100クリッパー、三菱ミニキャブトラックとしてOEM供給されている。つまり、商用車の世界ではもはやライトクラスは、トヨタ系モデルか日産系モデル、軽商用車ではダイハツ系かスズキ系しか選択肢がなくなってきているのである。
軽乗用車では、スズキ・スペーシアのOEMとしてマツダ・フレアワゴン、スズキ・ワゴンRのOEMとしてマツダ・フレア、スズキ・ハスラーのOEMとしてマツダ・フレアクロスオーバー、スズキ・アルトのOEMとしてマツダ・キャロルがラインアップされているが、買い慣れているひとは、増販期などで本家のスズキより値引き拡大が出やすいとして、マツダの軽自動車を購入車種として検討するひとも目立っている。
スズキはトヨタと資本提携しているし、ダイハツはトヨタの子会社なので、将来的にはコスト削減のために、スズキとダイハツで共通モデル(バッジだけ違う)化が進むのではないかともいわれている。
OEM化が進めば実質的な車種数が減るので、クルマ好きならば、OEMにはあまり良いイメージを持たないひとも多いかもしれないが、ボンゴブローニイの話を聞くと少し印象が変わってくるような気がしてきた。