クルマ酔いの改善まで期待できる! 静かで快適なヨコハマの「万能タイヤ」に衝撃 (1/2ページ)

パターン技術により地面に接地するときに発生するノイズを低減

 ヨコハマタイヤのグローバル・フラッグシップブランドであり、プレミアムタイヤとして君臨しているのがADVAN(アドバン)だ。昭和の時代からクルマを運転し、ドライブを楽しんでいるボクのような年代にとって、ADVANブランドはスポーツタイヤ、モータースポーツ用タイヤ、というイメージもあるのだが、上記のとおり、今ではヨコハマタイヤを代表するプレミアムタイヤとなっている。

 なかでも、「目指したものは、かつてない静粛性。※ヨコハマ史上最も静粛性が高いことを意味する」というキャッチコピーが躍る、ADVAN dB V552というプレミアムコンフォートタイヤに注目だ。贅沢なまでの静かさを実現したパターン技術によって、パターンは144のブロックに細分化。そう、ブロックが小さいほど、地面を叩く音が小さくなる理屈で、ひとつひとつのブロックを限界まで小さくし、加えて大小5種類のブロックを織り交ぜ、適切に配置することで、タイヤが地面に接地するときに発生するノイズを低減したタイヤなのである。

 細かいことを言えば、ゴム厚をサイズごとに最適化。ゴムの振動をコントロールし、人間の耳につく100~160Hzの周波数域のノイズを低減。そうした相乗効果でヨコハマタイヤ史上最上の、具体的には従来のV551に対してロードノイズ32%、パターンノイズ10%減!! の静粛性を実現しているという。

 そうした技術は、同時に排水性にも絶大な効果を発揮。つまり、ウエット性能までもを飛躍的に高めている(V551に対してウエット操縦安定性8%向上、ウエット制動性能6%短縮)。また、低燃費ゴムの採用で燃費向上にも貢献。ころがり抵抗性能は5%向上し、結果、乗り心地、静粛性、排水性、直進性、安定感、低燃費性能といった総合性能にこだわった、まさに”神タイヤ”(筆者のイメージ表現です)と呼んでいいプレミアムタイヤとして完成されているのである。

 今回、そんなADVAN dB V552を、ルノーのコンパクトハッチバック、欧州Bセグメントにおいてナンバー1の販売台数を誇る、走りの気持ち良さでも定評ある、最新のルーテシア(欧州名クリオ)に装着。そのマッチングを一般道、高速道路、箱根の山道で確かめることにした。

 ADVAN dB V552の神タイヤぶりは、走り出した瞬間から分かる。タイヤが1回転したとき、ステアリングを切ったときの滑らかさを強く実感できるのだ。そしてもちろん、一般道走行、高速道路のクルージングにおける静粛性にも感動できる。じつは、ルーテシアの数少ないウィークポイントがロードノイズの大きさだ。ところが、ADVAN dB V552に履き替えたルーテシアは、履き替える前とは別次元レベルでロードノイズを低減。乗員誰もが実感できる静かすぎる走行性能を発揮してくれたのだ。タイヤ交換による”違い”が誰にでも分かるポイントとなる。

 また、乗り心地の向上も歴然。ルーテシアの乗り心地は、良く言えばしっかり、言い方を変えれば、同じフランス車のプジョーやシトロエンに比べ、路面によってややゴツゴツしたタッチを伝えてくるシーンもあるのだが、それがウソのように解消されている。マイルドとは異なる、上質で快適感あるフラット感極まる乗り心地に見事にレベルアップしていたのである。たとえば、高速道路のハードな継ぎ目にしても、しなやかに、静かにいなしてくれるのだから、恐れ入る。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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