JD1クラスのD車両は「モンスターマシン」と呼べる仕上がり
ステアリングを握る炭山選手はこれまでキャロッセのワークスチーム、クスコレーシングでさまざまなラリーカーに乗ってきたドライバーだが、その炭山選手はJD1クラス用のミラージュについて「動きは国際規定モデルのR5車両に近くて、グループNとはパワーと軽さがまったく違います」と語る。実際、そのフットワークや加速力は“1/1のラジコンカー”といった状態で、まさにJD1クラスのD車両はモンスターマシンと呼べる仕上がりだ。
ちなみに、前述のとおり、JD1クラスは車種バリエーションが多彩で、三菱ランサーやスバル・インプレッサといった定番の国産4WDモデルのほか、鎌田卓麻選手および谷田川敏幸選手らがスバルのFRスポーツ、BRZを投入している。さらに田口勝彦選手がフォード・フィエスタ、江川博選手がトヨタ・カローラ、河内渉選手がマツダ2を投入するなど充実の車種ラインアップで、いずれも独自のアップデートが実施されている。
たとえば田口選手のフィエスタは国際規定のR5車両にランエボ10のエンジンおよび駆動系を移植したほか、江川選手のカローラにもランエボ10のパワートレインがインストールされている。一方、鎌田選手および谷田川選手のBRZには2500ccの「EJ25」が搭載されるほか、駆動系パーツおよびサブフレームなどのアーム類はVAB型のWRXからキャリーオーバーするなど徹底的なモディファイが行われていることもポイントだと言えるだろう。
集うドライバーの顔ぶれも炭山選手、田口選手、鎌田選手らラリー競技で活躍してきたベテランが顔を揃えるほか、谷田川選手らダートトライアルで数多くのタイトルを獲得していたスペシャリストが顔を揃えているだけに、迫力あるモンスターマシンで神業のような豪快なコーナリングを披露。このアグレッシブなアクションはほかのカテゴリーにはないだけに、興味のある人はチェックしてみてはいかがだろうか?