利用者の「お財布」にダメージ確実! 見直される「高速料金」の中身

混雑の緩和や本線上での待機を是正するために改定されるものも

 使う人にはけっこうな負担なのが通行料金。首都高などの都市高速で、料金の改定が続々と進みそうだ。まだ意見をまとめている最中のものもあるが、現状でわかっていることをまとめてみた。

 まずは首都圏に張り巡らされている首都高から。現在、距離に合わせた料金体系になっていて、一番短いと300円で利用することができ、ちょっとした混雑回避には便利だったりする。逆に最長というか最高となるのは1320円であり、これはじつは上限が決まっているための金額。端から端となる埼玉と横浜だと本来はもっとかかって、3000円ほどとなる。いきなり3000円だとかなりの負担増なので、当面は1950円にまで引き上げられる。

 理由としては上限までいったらあとは無料走行になってしまうという不公平感の緩和。また別々の経路で比較しても差がないことがあって、混雑にもつながっているということもあって、これらを是正するのが目的とされている。

 また運送業者向けにはメリットを用意していて、大口・多頻度割引を45%割引程度まで拡充しつつ、20%の深夜割引(0時から4時)も導入予定。

 そして名古屋高速を中心とした中京圏では続々と新路線が開通していて、整合性が取れないことも出てきたことから、2020年5月1日から見直しが実施されて距離制が導入される。また、車種区分がこれまではふたつのみだったのが、5つにもなる。結果的には高くなるパターンもあれば、安くなるパターンもあって、利用パターンによるといったところだが、今まであったETCのポイントは廃止されるので、この点は痛いだろう。

 そのほか、都市高速以外の高速道路全体で検討されているのが、SAやPAでの混雑だけでなく、本線上での待機も問題になっている深夜割引の廃止。さらに休日割引は実質廃止で、宿泊とセットにして旅行業者が販売する可能性も出てきている。いずれにしても、都市高速での距離制上限料金はいつまで続くかはわからないが暫定でもあるので、さらなる値上げの可能性も高いように思えるだけに、今後の発表などに注目していきたい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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