輸入車なのに黄色ナンバー! 超スパルタンオープン! 軽自動車史に燦然と輝く珍車4選 (2/2ページ)

外見は輸入車でもエンジンは国産の軽モデルも!

3)ケータハム・セブン160

 さて、2014年に久しぶりに登場した輸入車の軽自動車がケータハム「セブン160」だ。もともとセブン系のシャシーは小型軽量で、ローパワーエンジンを前提に駆動輪を細くすれば軽自動車のサイズに収まることは知られていた。

 そのため、ケータハム以外のセブン系モデルを作っているメイクスからも日本の軽自動車からパワートレインを移植することで、軽自動車規格に合致したセブンを生み出すというアイディアはあったが、ケータハムが日本向けに生み出したのが、このセブン160というわけだ。

 使われているエンジンはスズキの3気筒ターボ「K6A」型。ジムニーやカプチーノ(後期型)のエンジンといえば、どのような乗り味なのか想像できるかもしれないが、セブン160は重量が490kgと超がつく軽量ぶり。トランスミッションもスズキ由来のものだが、シフトレバーを極端に短くしたことで、シフトフィールはソリッドでスパルタン。熱い走りを味わうことができた。

4)フィアット126

 最後に紹介するのは、フィアット126だ。空冷2気筒エンジンをリヤに積むRRレイアウトのコンパクトカーはイタリアで1972年に生まれ、ポーランドで2000年まで生産されていたというロングセラーモデル。そのエンジンは600cc、650ccの2タイプがあり、ボディサイズは軽自動車規格に収まっていた。そのため日本で軽自動車としてナンバーをつけることができるのだった。

 ただし、日本で軽自動車を認められるためには、生産時における軽自動車規格がどのようなものだったのかがポイントになる。つまり、フィアット126に軽自動車ナンバーをつけるためには、冒頭で記した軽自動車規格の変遷でいうところの1990年の変更以降に生産された個体でなければならないという条件がつく。

 そのため1990年代の半ばあたりからフィアット126を軽自動車としてナンバーをつけるというショップが現れた。もちろん、いずれも正規モデルではなく、並行輸入で入れられた車両だが、2000年代に日本上陸した個体もあるほど。もしかすると、黄色いナンバーをつけて公道を走っている姿を見かけることができるかもしれない。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報