現行モデルはカー・オブ・ザ・イヤーを受賞! スバルのエントリーモデル、インプレッサ 。走りや安全性に定評があるモデルだが、昔からスバルを知っている人のなかには「スポーツモデルやSUVもインプレッサを名乗っていたような……」と思う人もいるのではないだろうか? じつはさまざまな車種のベースにもなっており、その歴史は少々複雑。この記事では歴代モデルや現行モデルの詳細について解説していきたい。
■スバル・インプレッサとは? ・初代 (1992年~2000年) 1992年にセダン、スポーツセダン、セダンWRXのラインアップで登場。WRXの名はWRC参戦車両として最高性能が与えられたモデルに冠され、1年後にはワゴンWRXも追加された。エンジンは、全グレードに水平対向4気筒「EJ」型を採用。のちにSTIのコンプリートモデル「インプレッサWRX STi」、輸入向け2ドアクーペを国内導入した「インプレッサ・リトナ」、車高を上げRV風に仕上げた「インプレッサ・グラベルEX」、クラシック風味の「インプレッサ・カサブランカ」など多くの派生モデルも誕生した。
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・2代目 (2000年~2007年) 初代を引き継ぎ、ボディタイプはセダンとスポーツワゴンを展開するも、スポーツワゴンが5ナンバーサイズに収まるのに対し、セダンはブリスターフェンダーの採用により3ナンバーとなった。2代目はマイナーチェンジとは思えないほどのフェイスリフトを2 度も実施したことが特徴といえ、ヘッドランプの形状から順に「丸目」、「涙目」、「鷹目」の愛称で呼ばれている。また2002年のマイナーチェンジによりエキゾーストマニホールドが等長化され、不等長の時代に「ボクサーサウンド」と呼ばれたスバル の特徴的な排気音は聞けなくなった。2005年のマイナーチェンジではブランド名、グレード名ともに「STI」(すべて大文字)となった。
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‐ 3代目 (2007年~2011年) 5ドアハッチバックとして登場し、約1年後にセダンを追加。いずれも3ナンバーサイズとなった。国内向けの2リッターターボモデルのグレード名は先代の「WRX」から「S-GT」に変更。なお「インプレッサWRX STI」も2007年に登場しているが、2010年の改良よりカタログやWEB上でインプレッサの表記がなくなり「WRX STI」と名乗るようになった(この時点では正式車名はインプレッサWRX STIのまま。次のフルモデルチェンジで完全にWRX STIとして独立することとなる)。また2010年の改良ではクロスオーバーモデル「インプレッサXV」を追加。2011年の販売終了から約7カ月間のブランクを経てフルモデルチェンジを行い、こちらもスバルXVとして独立した車種となる。
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‐ 4代目 (2011年~2016年) ハッチバックモデルは「インプレッサSPORT」、セダンは「インプレッサG4」として登場した。1.6リッターエンジン、2リッターエンジンを搭載。トランスミッションは4ATからチェーン式CVT「リニアトロニック」となった(1.6リッターAWD車にはMTも用意していた)。2015年に「インプレッサSPORT HYBRID」を追加。
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‐ 5代目 (2016年~) 2016年より現行型となる。「インプレッサSPORT」、「インプレッサG4」のラインアップは踏襲し、プラットフォームに「SUBARU GLOBAL PLATFORM」をスバル車で初採用。操舵応答性や操舵安定性、衝突安全性を向上させた。また歩行者保護エアバックを日本車で初採用、運転支援システム「アイサイトVer.3」を全車標準装備。その走りの良さや安全性が評価され、「2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。なお現行型よりMTの設定はなくなり、全グレードがリニアトロニックとなる。2020年の改良で「e-boxer」搭載モデル、最上級グレート「STI Sport」を追加。
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