レクサスらしくないコストダウンの結果か?
新型ISでもライセンスプレートの照明すらLEDなのに、ウインカーランプが電球というのは、言われるまで気がつかなかったほど意外な話であった。
「メーカーの開発者は、『電球であっても問題がない』とのことのようですが、マイナーチェンジとしては、異例の改良規模なのですが価格は据え置きとなっております。コスト調整による“電球化”というほうが理解しやすいです」と説明してくれた。
その話を聞いて、「レクサスブランドなのに、なぜそこでトヨタブランド的判断になったのか?」と疑問が湧いた。トヨタブランド車で「ウインカーだけLEDにできませんでした」となっても、「コストを意識したんだなあ」とスンナリ受け入れてしまうのだが、プレミアムブランドであるレクサス車では、多少の価格アップでもオーナーの満足感を追求すれば、“LED採用はアリ”なのではないだろうか。
ましてや、レクサスは車両本体価格からの値引きゼロが大原則で、それに不満を持たないひとが購入しているのだから、“電球よりLED”という流れが自然のようにも見える。ましてや改良前はLEDであったのが、話題性の高い大改良で電球化という、どう見ても“格下げ”イメージとなるようなことになったのは、なんとも残念なことのようにも見える。
そんなISだが、いまオーダーが停まっているとのこと。半導体不足の問題も絡んでいるかもしれないとのことだが、店頭での契約はできるものの、レクサス車は受注生産(契約をもらってから、メーカーへ生産を発注する)となるので、メーカーであるトヨタへの発注ができない状況になっているとのことである。
ゴージャスなディーラーで、プレミアムイメージを強調するレクサスだが、時折見せる“庶民的”ともいえる判断もまた、メルセデス・ベンツやBMWなどにない、“レクサスらしさ”の一面と筆者は考える。