ガラスに塗るだけで「走りが変わる」って本気か! トヨタが開発した「不思議な」コーティングを試した (2/3ページ)

ガラスコートを塗布して効果はすぐに感じられた

 その効果は? ボディコートよりは体感度は低いものの、明確な差が感じられた。施工前は車体のネジがどこか緩んでいるようなイメージで「さすがにボディがお疲れ?」という印象を受けたが、施工後は具体的に車体の上側……、ガラスエリアの部分がピタッと安定、イメージ的にはガラス面に外から適度なテンションが掛けられたように印象で、結果として車体全体がシャキッとしているのだ。その結果、より滑らかになった操舵フィールやコーナリング時のクルマの動きの連続性など、走りにもいい影響が出ていると感じた。

 ちなみに開発者によると「両方施工すると、より効果が出ますよ!!」ということなので、GRエアロスタビライジングボディコートも施工。こちらも作業は簡単で、洗車後にボディ表面の水分を拭き上げた後、ボディ表面にスプレー(ドア1枚あたり3~4プッシュ)し、水分を絞ったクロスで塗り伸ばすだけで。ちなみにボディコート剤本来の性能となるツヤや撥水性は平均的だ(笑)。


その効果は? 単独で施工した時よりも変化度は高いと感じた。

 具体的にいうと、ステア系はセンター付近のシッカリ感や路面からの情報が解りやすくなっているし、サスペンションはしなやかさが増したことで路面追従性がアップ。前後のタイヤをより効果的に使えている印象で、結果としてフロントはノーズの入りの良さ、リヤは安心感の高さが印象的だった。

 なぜ、このような効果が生まるのか? 原理的にはアルミテープと同じだが、車体・ガラス共に帯電しにくい状態になったことで、86で活用されているエアロハンドリング……ダウンフォースのように空気で抑え込むのではなく、空気で車体を包み込むことで無駄な動きを抑えて安定感を生み出す考え方が、より効果的に働くようになったのだろう。

「空力は高速域でなければ体感できない」という人もいるが、空気の力でハンドリングをサポートする「空力操安」は今や自動車メーカーのトレンドで、定速域ではしなやか、高速域ではフラット……な乗り味を両立させる重要な技術の1つとなっているが、GRエアロスタビライジングボディコート&GRエアロスタビライジングガラスコートはそれをより引き立たせるサポートを行っているというわけだ。

 ちなみに空力とは関係ないブレーキ/シフトフィールも改善されていたが、クルマの帯電が取れたことで、本来の性能を取り戻したのだろう。

 普段乗り慣れたクルマであれば体感できるレベルだと思うが、仮に効果が感じられなくても、クルマは綺麗になっている(笑)。


新着情報