ガラスに塗るだけで「走りが変わる」って本気か! トヨタが開発した「不思議な」コーティングを試した (1/3ページ)

トヨタの空力エンジニアの疑問からスタート

 それはトヨタの空力エンジニアが開発中のテストカーのコンディションが日によって違うことに疑問を持った所から始まった。

「粘土で試作した空力パーツを樹脂で作り直すと、同じ形状にも関わらず同じ効果がでない……。さらにヘッドライトや電装品に手を入れた時に『ちょっとハンドル軽くなった!?』と感じることがありました。その原因を調べていくと『ボディの帯電』が悪さをしていたことがわかりました」。

 クルマは電装品の影響もあり「+」に帯電している。その状態で走行すると空気も「+」に帯電しているので反発力から空気の流れは乱れ、本来の空力性能が十二分に発揮できていなかったのである。

 その解決策は? クルマ側の「+」を放電させることだった。さまざまなアイテムで試した結果、アルミテープが簡単かつ効果的だとわかった。このアルミテープ、今では86(後期)を始めとするさまざまなトヨタ車に純正採用されている。

 その違いは筆者も体感済みだが、トヨタの空力エンジニアは「空気に触れるボディに直接帯電処理ができれば、より効果が出る?」と考えた。そこで生まれたのが、帯電防止効果を持つコート剤「GRエアロスタビライジングボディコート」だ。ただ、このコート剤はボディ用なのでより帯電しやすいガラスには塗ることができない。そこで新たに開発されたのが、「GRエアロスタビライジングガラスコート」である。

 今回、編集部の86に施工してその効果を試してみる事にした。作業方法は液剤をスポンジに付けガラス面に塗布→乾燥したら(5〜10分後)乾いたクロスで拭き上げ……と、一般的なガラス撥水剤と何も変わらず。ちなみに説明書には「2回塗布することで帯電防止性能を発揮」とあるので、そのとおりに行った。


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