低年式の軽自動車をあえて選ぶひとも多いという
登録車となるコンパクトカーと軽自動車を比較すると、その圧倒的な維持費の安さが注目される。ただ、燃料費に関しては「軽自動車はタンク容量が少ないので、給油時には、その給油量の少なさから燃費が良さそうにも見えるが、給油頻度が多くなるので、あまり燃費の良さは感じない」とする声も聞く。
維持費の負担が軽いとはいえ、新車購入時に限ってみればコンパクトカーのほうが、値引き次第では支払総額で軽自動車並みになることもあり、買い得感は高く見えると言われることも。ただし、それもいまどきは軽自動車の値引き販売がかなり荒れてきているので、なかなか微妙なところになってきている。
軽自動車と比較すると、コンパクトカーは随分旗色が悪いようにも見えるが、“乗車定員が5名になる”とか、“衝突安全性能で選べばコンパクトカー”というひともいるので、コンパクトカーが全面的に軽自動車に負けているわけではない。
コンパクトカーを持ち上げたところで、“ガンバレ! コンパクトカー”と、このまま終わりたいところであるが、じつはリセールバリューでは、軽自動車が圧倒的有利となっているのである。
軽自動車というのは、昔から低年式の軽自動車(かなり古くても)を乗り継ぐひとが多く、過走行や内外装が傷んでいても、中古車として価格がつく傾向にあった。低年式ではなくても、3年落ちや5年落ちなどで、各層でも引き合いが多いのである。
一方でコンパクトカーは、バブルのころ(つまり大昔)には、一部のメーカーや車種を除けば、3年も乗ると、どんなに状態が良くても下取り査定額がゼロになることも珍しくなかった。銘柄を問わず低年式となっても軽自動車並みかそれ以下の価格(つまりは軽自動車より値落ちが早い)がつくようになったのは、最近と言っても過言ではないのである。