後席の乗降性と居住性はレネゲードが優勢
さて最後に、ファミリーユースでチェックしたいポイントとして、後席の乗り降りと居住性があります。
まず2008は、ドアが75度くらいまでとやや狭い開口部。サイドシルが厚めで段差も大きいので、ちょっと頭をかがめて乗り降りする感覚です。後席のゆとりは、身長165cmで頭上は拳1.5個、足もとは3個くらい。窓のベルトラインが高めですが、圧迫感はなく安心できる空間となっています。チャイルドシートが必要な子供だと、ちょっと窮屈かもしれませんが、小学生以上の子供なら十分に快適でしょう。
次にキャプチャーもドア開口角度は同じく75度くらいで、サイドシルも厚め。ただシートの着座位置が後ろの方にあるからか、身体をあまり捻ることなく、足の出し入れもスムースです。後席のゆとりは頭上が1.5個、足もと3.5個くらい。窓のベルトラインは高めで、包まれる感じの空間です。こちらも小学生以上の子供のほうが、使い勝手は良さそうです。
続いてCX-30は、ドアが90度近くまで大きく開き、サイドシルも薄めで頭と足の通りがよく、乗り降りしやすく感じました。窓のベルトラインがやや高めで、後席のゆとりは頭上2個、足もと2個くらい。シートの背もたれが肩より高いので、リラックスして座れるのが魅力です。チャイルドシートのお世話も難なくできるのではないでしょうか。
最後にレネゲードは、まずドアの重さが印象的。90度近くまで大きく開き、サイドシルもそれほど厚みはなくルーフが高いので、乗り降りはいちばんスムースです。後席の背もたれも大きく、ゆとりは頭上3個、足もと3個と、頭上の余裕がいちばん広いのがレネゲード。窓のベルトラインが低めで、ガラスエリアがいちばん大きくて開放感があり、室内もスクエアで広々と感じました。
ということで、後席の居住性を重視してファミリーでゆったり乗りたいなら、レネゲードはぴったり。オンロードでの気持ちのいい走りと、ファミリーユースを両立するならCX-30。雪山やキャンプなど、オフロードや雪道をガンガン走るならレネゲードでしょう。
そして、ワクワクドキドキ、一緒にスポーツをしているような楽しさを味わいたいなら、イチオシは2008です。先進の安全装備なども備えつつ、どこへ行くにも元気いっぱいで、自分を鼓舞させてくれるキャラクターは、このご時世にも頼りになる存在になるはず。
ただ、やっぱり人間は生活を営んでいく以上、ずっといい時ばかりじゃない。落ち込んだり疲れたり、癒されたい時や何にも考えたくない時もあるものです。楽しい時だけでなく、そういう時にも一緒にいたいと思えるのは、真面目で上質な一面と、楽しく走れる一面を併せ持つキャプチャー。4台を同じステージで乗り比べて、そんな結論に至りました。
それぞれ違う個性があり、どれも魅力的だったこの4台。自分の好みやライフスタイルと照らし合わせて、ぴったりな1台を手にいれてば、人生がもっと豊かになること間違いなしです。価格も比較的手頃で、燃費も優秀なコンパクトSUVに、これからも注目です!