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レーシングドライバーが思わず「惜しい」! 最新車4台の「デキが良い」からこそ「気になる」ポイント (2/2ページ)

レーシングドライバーが思わず「惜しい」! 最新車4台の「デキが良い」からこそ「気になる」ポイント

燃費や安全性への配慮が気になるモデルも!

 前回、「備忘録その1」としてMAZDA3のAWDシステムの特徴について記した。今回はそれに続く第二弾としてリポートしておきたい。

1)マツダMAZDA3 SKYACTIV-Xの燃費

 マツダが総力を挙げて開発した新世代ガソリンエンジンのSKYACTIV-X。SPCCI(火花点火制御圧着着火)技術を世界初採用し、リーンバーン(希薄燃焼)を可能として高効率化し燃費を改善。環境性能を高めつつ走りのも妥協していない、とアナウンスされている。2021モデルでは制御の改良で出力スペックが向上。最高出力で10馬力、最大トルクは16N・m数値が上がっている。

 だが、通常のSKYACTIV-G(ガソリンエンジン)モデルとの価格差は同一グレードで約60万円もある。その価格差を埋めるだけの燃費改善、向上効果があるかと言われるとWLTCモードでは0.5km/Lほどで、ほとんど変わりない。一般路試乗コースでの燃費計数値的にも優位性は大きく見出だせなかった。おまけにハイオク仕様だし、市街地で20km/Lは走ってくれないと+60万円の価値は見出だせないだろう。

2)ホンダ N-BOXの死角確認ミラー(ピタ駐ミラー)

 トールサイズ軽として不動の人気を誇るN-BOX。さまざまな装備や使い勝手の良さが魅力で、個人的にも軽では一番のお気に入りだ。現行モデルは2017年に初代から進化して登場。だが、いくつかの部分で進化せず、むしろ退化? してしまった残念な部分がある。

 それは左フロントAピラーに仕込まれた車体左側面死角確認用ミラー(ピタ駐ミラー)だ。初代ではこれがじつに上手く機能していて、歩道の縁石など死角を現認するのに役立っていた。現行型にも引き続き採用されているのだが、じつはミラーのコストが下げられ視認性が極度に低下させられているのだ。これには大変がっかりして、開発エンジニア氏に改善というか初代モデル同等への早期改良を望んでいた。そして2021モデルが登場したと聞き早速試乗。

 しかし、件のミラーの改善は果たされておらず、視認性は低下したまま。視認性確認中にホイールを縁石に擦り傷つけてしまった。ゴメンナサイ。ついでにいうとルームミラーの防眩ミラーも採用を進言していたが却下されたまま。三菱/日産のeKスペース/ルークスがデジタルミラーを採用するなど視界確保に積極的なのに対してホンダの軽は総じて防眩ミラーすら装備せず、安全視界確保に何故か消極的なのだ。それが単にコストの問題だとしたら悲しい。1000円くらい高くなってもいいから、質の高いミラーを採用してほしいのだ。

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