一歩上ゆく「オトナ」のSUVが誕生! キックスAUTECHの上質極まる世界に心酔 (2/2ページ)

高級感あふれるシートなど上質空間が広がる

 体感できる機能と上質感を備えたインテリアのプレミアム感もすごい。ドアを開けた瞬間、目に飛び込んでくるのは「レザレット」と名付けられた合成皮革の表皮を奢った専用シート。

 これはシートカバーではなく、シート表皮そのものをAUTECH専用としていて、柄は湘南・茅ヶ崎の海の波をイメージしたものだという。このシートだけでも標準車とは別物のプレミアムを感じさせてくれるのだが、シートに着座し、しっとりとした上質なかけ心地を味わっていると、さらなるAUTECHのこだわりに感動できるに違いない。

 そう、インテリアもまた、AUTECHのクラフツマンシップ、プレミアム感が広がる空間なのである。主要専用装備としては、すでに説明したAUTECH専用シート表皮のほか、専用インテリアとしてブラック/ブルーコンビ&ブルーステッチの専用本革巻ステアリング(ステアリングヒーター付き)、わざわざ張り替えまで行ってブルーステッチの色にこだわったインパネパッド、ブルーレザレット(合成皮革)ドアトリム(フロント/リヤ)、シフトノブベース、センターコンソールなど、アクティブ感ある標準車とは別物の、AUTECHブルーに囲まれたプレミアムな世界に浸ることができる。

 さて、キックスAUTECHの価格は、標準車Xグレードに対して約35万円高となる。ところが、キックスAUTECHの価格には、専用エクステリア、ホイール、専用インテリアだけでなく、標準車ではオプションとなる、先進安全装備のひとつと言えるアラウンドビューモニター、インテリジェントルームミラー、メタル調フィニッシュの専用サイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー、前席シートヒーター、ステアリングヒーター(寒冷地仕様には標準)が標準装備されるため、実際には極めて魅力的な価格になるということだ。

 e-POWERの電動パワーユニット、サスペンションなどに変更はなく、走行性能そのものは軽快で爽やかかつモーター駆動による伸びやかな加速感が魅力の標準車に準じているものの、エクステリアとインテリアの上質なプレミアム感溢れる仕立て、さらにはレザレットシートのしっとりとしたかけ心地の良さが合いまった、AUTECHならではのプレミアムな世界を味わえること間違いなしである。

 これにサザンオールスターズの名曲を添えれば、湘南・茅ヶ崎の海と空をモチーフにしたAUTECHブルー、キックスAUTECHの世界が完結するのではないだろうか(湘南の海沿いを走っていなくても……)。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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