半導体不足の影響がいまだに続いている
自販連(日本自動車販売協会連合会)と、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)が発表した、2021年2月の単月新車販売台数によると(軽自動車は速報値)、登録車の新車販売台数は26万2372台(前年同期比97.8%)、軽自動車は16万9927台(前年同期比105.0%)となった。登録車が前年割れしているのだが、車種別でみると、小型自動車が前年同期比86.1%、バスが同59.6%となり、これらが足を引っ張る形となっているようだ。
バスについては、依然として出口の見えない新型コロナウイルス感染拡大により、日本国内でも観光業が大きなダメージを受けており、観光バスの新車販売が大きく落ち込み(路線バスは観光バスほどのダメージはない)が続いているのが数字に現れている。ただ、中古車に関しては新車に比べ活発な動きとなっているようだ。
乗用車では、普通乗用車は前年同期比107.3%となっているのだけ見れば、富裕層の旺盛な需要が続いているともいえる。小型車については、一強状態のトヨタでは、ヤリスやルーミーの納期が延びており(販売現場で聞くと世界的な半導体不足による生産減の影響ではないとのこと)、2月受注分でも2020事業年度内での納車がほぼ不可能となっていたりする。
新型日産ノートではすでに4WDに半導体不足の影響が出ているとのことなので、理由はともかく、全般的に納期遅延傾向が目立ってきており、販売台数に影響が出たようだ。ただ受注ベースで鈍っている、つまり消費者の購買意欲が下がっているわけではなさそうだ。
登録車と軽自動車の販売台数を合算すると43万2299台。含軽統計となると、前年同期とほぼ同じとなっている。軽自動車は乗用車も貨物車も前年同期比で100%を超えており、これが含軽統計では前年とほぼ同じ販売台数の維持につながっているのである。また、2019年2月との比較では、約90%となっている。