エンジンにまで手を加えたチューンドモデルも!
いまや日本の自動車産業は世界でもトップクラスにまで成長しており、品質面においては海外メーカーにも勝るとも劣らない実力を身に着けているのはご存じのとおり。しかし、1980年代ごろまではまだまだ海外メーカーのブランド力に頼った販売戦略を練らなければならなかった時期もあった。
また、近年でも海外ブランドと共同開発などをして誕生したモデルもいくつか存在していたが、その多くが大ヒットとは言えないまま姿を消してしまっている。今回はそんな悲運の共同開発車をピックアップしよう。
1)三菱ギャランAMG/デボネアV AMG
今でこそAMGはメルセデスAMGとしてダイムラー傘下となっているが、元々はレース用のエンジンの設計会社としてスタートし、アフターマーケットにおいてメルセデス・ベンツの車種のチューニングを手掛けるようになった会社だった。
そんなチューナー時代のAMGが手掛けたのが、1986年に2代目へとフルモデルチェンジを果たしたデボネアVと89年にマイナーチェンジを果たした6代目ギャランだった。
デボネアVに関しては専用のエアロパーツやアルミホイールなど、見た目の変更に留まっていたが、ギャランについては外観だけではなく、エンジン内部にまで手が加えられた正真正銘のチューンドモデルとなっていた。
しかし、ギャランAMGのベースとなったエンジンはNA仕様の4G63型エンジンであり、すでに4G63ターボを搭載するVR-4が存在していたギャランにおいてはややパンチ不足となってしまったようだ。