今シーズン目立つ大雪での「立ち往生トラブル」! 自動車保険が助けになるケースも (2/2ページ)

ドライブレコーダーは雪道での事故にもあると便利だ

 電気自動車の場合は、そうした一酸化炭素中毒についてはさほど気にせずにすみますが、エンジン車のガス欠よりも電欠になりやすいというイメージがあります。ロードサービス系の特約のなかには、レッカーけん引や給電サポートといったプログラムを用意していることがありますから、こちらも契約している任意保険の内容を確認しておくといいでしょう。

 さて、道路上で立ち往生しているクルマがあることに気付くのが遅れ、追突してしまった場合はどうなるのでしょうか。立ち往生していると予想ができないと言い訳したくなる気持ちもわかりますが、基本的な事故の状態としては渋滞しているところに追突したのと同じといえます。

 ですから、損保ジャパン広報によると「一般的な追突事故と同じく、停車中の車には過失がないので、後続車に100%の過失があるというのが基本的な考え方になります」ということです。

 ちなみに、サマータイヤ(ノーマルタイヤ)で事故を起こした場合、「タイヤの種類だけで責任を判断することはありません。ただ、過失割合は、予見可能性の有無についても考慮するため、雪で路面が凍結していることを認識しながら運転を開始した場合などは、過失判断の根拠になることもあります」ということですから、雪道を走るとわかっているのであればスタッドレスタイヤにしたり、最低でもチェーンを装着したりすることは必要です。とはいえ、過失割合がどうであっても、通常時の事故と同様、保険金の支払い対象とはなるそうです。

 さて、そうした雪道での事故において欠かせないのがドライブレコーダー。

 とくに、積雪路ではブレーキ痕が残らなかったり、事故後の積雪によってブレーキ痕が分かりづらくなってしまったりなど雪道ならではの事情が発生します。

 さらに、大雪の場合は前方が見えにくいことが多く、事故の当事者の見解に相違が出る場合が少なくないそうです。その場合、過失割合が確定せず、事故解決が長期化する可能性があります。

 そのようなトラブルを防ぐにはドライブレコーダーが有効です。路面状況や速度、信号の変化、相手車両の状況把握などが可能となり、雪道での事故解決の一助になることが期待できるということです。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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