自動車メーカーが熱視線! この先「ル・マン24時間レース」が盛り上がり必至なワケ (1/2ページ)

今シーズンから「LMHクラス」が設定された

 WECおよびル・マン24時間レースの最高峰クラスとして2004年に導入された「LMP1」クラス。ここ数年はトヨタGAZOOレーシンングが猛威を発揮していたのだが、LMP1クラスは2020年をもって終了した。
代わって2021年よりWECおよびル・マン24時間レースの最高峰クラスに設定されたのが、高性能スポーツカーのハイパーカーをベースにしたル・マン・ハイパーカー、「LMHクラス」だ。

 この新しい車両規定は最低車両重量が1030kgでエンジンの最高出力は670馬力に制限。興味深いのはシャシーの独自開発が許されていること、そして、ハイブリッドモーターの搭載が任意になっていることだろう。ハイブリッドシステム搭載車はモーターで前輪を駆動させた4輪駆動車、非ハイブリッド車両は2輪駆動車となる。

 ちなみに、デイトナ24時間レースを名物イベントに持つアメリカの人気スポーツカーレース、IMSAウェザーテックシリーズも2022年の導入に向けてハイパーカーを使用した独自のクラス、ル・マン・デイトナ・ハイパーカー「LMDh」を計画している。

 こちらも最低重量は1030kg、エンジンの最高出力は630hpと似たようなスペックで制限されているが、LMDhはハイブリッド車両に限定されるほか、シャシーはオレカ、リジェ、マルチマチック、ダラーラといった4つのコンストラクターから選択するスタイルを採用。バッテリーやモーターなどのハイブリッドはサプライヤーが指定されることも特徴だと言えるだろう。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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