今さら聞けないEV用語の「チャデモ」って何? (1/2ページ)

電力残量を確認せずに充電をはじめてしまうと危険!

 CHAdeMO(チャデモ)とは、電気自動車(EV)の世界的な急速充電方式の一つだ。2010年に、日本が主導して規格化を進め、世界基準としている。

 EVは、充電の際に急速充電器側と通信を使って交信し、バッテリーの電力残量を確認してから充電するようになっている。ことに家庭などで行う200V(ボルト)の普通充電と違い、500V前後の直流電流を一気に流し込むことになるため、電力残量を確認せずに充電をはじめてしまうと、過充電になり、危険だからだ。

 EVと急速充電器が通信するための言語の統一が必要であり、それを日本が定めた。これが、CHAdeMOだ。

 それに対し、米国のテスラは別の方式で普通充電と急速充電の両方に対処している。したがって、国内でテスラに乗るには専用の充電設備が必要になる。ただし、CHAdeMOが世界的な標準となっているため、CHAdeMOの急速充電器からも充電できるようなコネクターを、テスラは用意している。

 欧州では、コンビネーション(通称コンボ)方式を、CHAdeMOのほかに選択した。これは、欧州では路上駐車が当たり前で、駐車場ではなく道路脇に設置された充電器から充電することが想定され、その場合、充電するEVがしばらく駐車するのか、あるいは急いで充電したいのか、両方の条件を一つの充電器で満たさなければならないため、コネクターの口を普通充電と急速充電兼用にしたのである。ただし、コンボ方式も、一つの充電口でまかなっているのではなく、コネクターの先は、普通充電口と急速充電口の二つが設けられている。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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