「らしさ」を彷彿とさせる満足感の高いモデルも存在!
絶版車に乗っているユーザーが今もその絶版車に乗っている理由には、「現行車に代わりになるクルマがないから」ということも大きいかもしれない。その気持ちはよくわかるところもあるのだが、探してみると「絶版車オーナーが結構満足できそうな現行車」というのも少なくない。今回はそんなクルマを軽自動車とミニバン、通常の乗用車からピックアップしてみた。
1)ホンダ・ビート→ホンダS660
平成初期にオートザムAZ-1、スズキ・カプチーノとともに平成軽スポーツABCトリオを形成したビートは、高回転までガンガン回る3気筒NAエンジンをミッドに搭載したオープン2シーターで、速くはないけど荷物がまったく積めない点も含めオートバイのような楽しさを持つモデルだった。
ビートの絶版から約20年後の2015年に登場したS660はビートほどの軽快感こそないものの、ビートとは比較にならないくらいの安心感やクオリティの高さ、ボディ剛性の強さやガッシリとしたブレーキフィールなどから感じるスポーツカーらしさを備えており、ビートオーナーも満足できるだろう。
2)スバル・ヴィヴィオRX系などの乗用軽スポーツ→スズキ・アルトワークス
軽自動車が旧規格だった時代のヴィヴィオRX系や現行規格になってからのスズキKeiワークスといった軽乗用車ベースのスポーツモデルは、危うさのような部分も否めないものの、クルマ自体、維持費ともに安くて楽しめるクルマたちだった。
そんな乗用軽スポーツに乗っている人にとっても現行モデルで2015年に復活したアルトワークスは、かつての乗用軽スポーツのようなエンジンが高回転までガンガン回るという刺激は薄い。しかし、その代わりに太い中低速トルクによるパンチや、スポーツモデルとしてみれば適度な硬さの足まわりなどにより、街乗りから楽しく運転でき、横転の心配や衝突時といった安全性も劇的に向上しているなど、一度買えば手を加えるなどしながら長期間に渡って楽しめるに違いない。