チャイルドシートは子供の成長によって3タイプが用意される
クルマのシートベルトは大人が使用することを前提に作られているので、体が小さく骨格も発達途中でもろい子供は、その代わりに命を守ってくれる装置として、チャイルドシートが必須装備。6歳未満の子供は着用が法律で義務づけられていますが、その年齢を過ぎても、身長が150cmに達するまでは、安全性を高めるためにジュニアシートを使い続けることが理想的です。
ただ、最近はコロナ禍もあってなかなか実際に店舗にチャイルドシートを見に行くことがままならず、ネットで購入する場合も多くなっていますね。本来なら、実物を見て触れて、使いやすいかどうか、生地の厚みや素材、本体の重さなどを確認してからの方が安心なのですが、止むを得ずそれができないときに、どこをチェックすれば失敗しないのかをご紹介したいと思います。
最初に、チャイルドシートには大きく3タイプがあることを知っておきましょう。新生児・乳児用の「ベビーシート」。幼児用の「チャイルドシート」。学童用の「ジュニアシート」の3タイプです。製品によって、ベビーシートとチャイルドシートを兼用できるもの、チャイルドシートとジュニアシートを兼用できるものなどがあり、子供の成長に合った製品を使うことが大前提。
「ベビーシート」は生後すぐから1歳ごろ(体重9kg程度)まで使えるものが多く、進行方向に対して後ろ向きに装着します。その月齢や体重を超えたら、体重18kg程度まで使える「チャイルドシート」に移行しますが、近年ではその両方を兼ね備える乳児・幼児用のチャイルドシートを最初から購入するのが主流となっています。そして身長およそ100cm/体重15kg程度から移行できるのが、「ジュニアシート」となります。
お子さんにはどのタイプが適合するかがわかったところで、今度はクルマの後席を確認してください。「ISOFIX」と書かれたアンカー金具が設置されていますか? もし設置されているなら、「ISOFIX」対応のチャイルドシートを選択することをオススメします。設置がなければ、従来どおりにシートベルト固定式のチャイルドシートを選ぶことになります。
日本では、2012年7月以降に発売された新型車から車両側のISOFIX対応が義務化されており、簡単で確実な装着と、ベルトの緩みなどによって確実な安全性能が発揮されないといった事態も防げるので、もしクルマもこれから購入するのでしたら、ISOFIX対応のクルマを選ぶといいですね。
次に、ぜひ事前にチェックしてほしい情報が、「チャイルドシートアセスメント」。これは国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が、独自にチャイルドシートの前面衝突試験と使用性についての評価試験を行っているもので、その結果をウェブサイトやパンフレットで公開しているのです。
販売されているすべてのチャイルドシートをテストしているわけではないですが、売れ筋のものはほとんど結果が公開されていて、同じメーカーのチャイルドシートでも、タイプや製造モデルによって、結果が変わっていることがわかるはずです。安全性の優劣はもちろん、着座のさせやすさ(ベルトの締めやすさ含む)、取扱説明書などのわかりやすさなどもチェックされているので、すごく参考になると思います。