実車が見られないデメリットはあるが価格が抑えられる可能性大
昨年から猛威を奮い続けている新型コロナウイルス感染症。国としても不要不急の外出を控えるようにアナウンスを行い、仕事も極力テレワークを推奨するなど、我々の生活様式も変化を見せている。
自動車関連で言えば、不特定多数の利用が常の公共交通機関を避けることができる自家用車への注目が集まってきており、にわかに中古車業界が賑わっているという話もあるほどだ。
しかし、中古車を見に行くために外出するのも躊躇してしまうご時世ということもあり、一部の中古車店などでは事前に予約をしないと商談ができないように配慮したり、オンラインツールを使って自宅に居ながら商談ができるようにしている店舗も見受けられるようになってきた。そんな折、トヨタや楽天が完全にオンラインで完結する中古車販売をスタートさせたのだ。
オンラインのみの中古車販売でのメリットといえば、前述のようにわざわざ店舗に足を運ばなくてもよいという点もあるが、そもそも店舗が存在しないことで販売店側の固定費を抑えられるというメリットもある。
もちろん中古車を保管しておくスペースは確保しなければならないが、ユーザーが来店することを考えなくても良いため、少々交通の便は悪いが土地代の安いところでも構わない。売れたあとに輸送費がかかってしまうことはネックであるが、高い土地代と照らし合わせれば十分吸収できる額と言えるだろう。
そして、販売側の固定費が抑えられるということは、その分販売価格も抑えることができるということで、ユーザーとしても相場よりも安い価格で中古車を手にすることができるというメリットも存在するということになるのだ。ただ、当然ながらオンライン販売ということで、実際に実車を見ることができないという点が最大のデメリットと言えるだろう。
しかし、どちらも無料で1年保証が付帯し、点検整備もキチンと行われてから納車となるため、機関的なトラブルの不安はそこまで気にしなくてもいいのかもしれない。そう考えると家にいながら希望の車種が点検済みかつ手ごろな価格で購入できるオンライン中古車販売は、中古車購入のハードルを下げてくれる可能性もありそうだ。