ある意味「夏タイヤ」より寿命は短い! 残溝以外にもある「スタッドレス」の交換タイミングとは (1/2ページ)

溝が2分の1になったら雪道走行はNG!

 降雪地域のドライバーは、とっくに愛車の足もとをスタッドレスタイヤに交換済みだと思う。一方で、あまり雪の積もらない地域のドライバーは、雪が積もるという天気予報を見て、慌ててチェーンなどの滑り止めを用意したり、スタッドレスタイヤに履き替えたりしようと考えているのではないだろうか。

 なかにはガレージの奥やベランダに置いてあるスタッドレスタイヤを引っ張り出してきて履き替えさせようという人もいるかもしれない。しかしスタッドレスタイヤはサマータイヤに比べると寿命が短い傾向にある。古いスタッドレスタイヤで十分な雪道性能が発揮できないのでは、せっかく交換する意味がないともいえる。

 では、スタッドレスタイヤが使えるかどうかをチェックするポイントはどこにあるのだろうか。

 基本となるのは「プラットフォーム」と呼ばれるチェックポイントだ。通常のタイヤは溝の深さが1.6mm以下になるとスリップサインという印がトレッド面に表れて十分な性能を発揮できないことを示し、車検にも通らなくなる。しかし、スタッドレスタイヤの場合は、それ以前に溝の深さが新品時の半分になるとプラットフォームという目印があらわれる。

 こうなると冬用タイヤとしては使用限度に達したことを意味しており、雪道でのグリップ力が期待できないということになる。もちろんスリップサインが出るまでは夏用タイヤとして使用することは違反ではないが、摩耗したスタッドレスタイヤというのはウエット性能が極端に落ちる傾向にあり、夏用タイヤとして使うのもできれば避けたほうがいい。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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