トヨタの対米輸出第一号もクラウンだった!
特筆すべき点としては、トラックなどで使用されていた汎用フレーム式のシャシーから、低床の乗用車専用シャシーを開発。さらに足まわりもフロントに乗り心地に優れるダブルウイッシュボーン式の独立懸架を採用したのだ。
独立懸架式サスペンションは1947年に登場したトヨペットSA型で一度採用されていたものの、まだ道路の舗装率が低かった日本では耐久性に難があり、一度は失敗の烙印を押された形式だった。
しかし、クラウンでは長期間にわたるテストによってこの問題を解決。念のためクラウンと同じタイミングでフロントをリーフ式サスペンションとした業務用セダン(主にタクシー用途)のトヨペット・マスターをリリースしていたが、クラウンの成功によってわずか2年弱で姿を消していることからも、その実力が認められたことがわかるだろう。
搭載されたエンジンは、すでにトヨペット・スーパーに搭載され、高い実績を誇っていた1.5リッターのR型エンジンを搭載。このR型エンジンは進化を続け、のちにトヨタ初の4気筒DOHCエンジンの「9R」や、トヨタ初の電子制御式燃料噴射装置(EFI)採用エンジンの18R-Eなどに派生し、90年代中ごろまで生産されたものだった。
このほか、トヨタの対米輸出第1号もこのクラウンであり、まさに現代のトヨタの基礎を築いたモデルといえる。そんなクラウンだけにこのまま消えてしまうのは本当に惜しいと思うのだが、果たして……?