軽バンや軽トラは要注意! 商用車に乗用車用のタイヤやホイールは基本「NG」だった (2/2ページ)

乗用車用タイヤを履くなら負荷能力は要確認!

 ただし、そのクルマの最大積載量や、軸重に見合ったタイヤの負荷能力は必要で、標準タイヤよりもロードインデックス(LI)が低いタイヤはNG。

 N-VANの場合、標準タイヤのLIが「80」なので、最大負荷能力は450kg(単輪)。LTタイヤでは、タイヤの強度を「PR」(プライ・レーティング)で表すことが一般的で、上記の「6PR」のタイヤの最大負荷能力は450kg(単輪)となる。

 したがって、標準タイヤのLIが80もしくは6PRのタイヤなら、またはLI80以上か6PR以上のタイヤなら、インチアップなど別のタイヤに履き替えたり、乗用車用のタイヤに履き替えてもOK(もちろん、外径が変わらず、フェンダーからはみ出したりせず、ボディと干渉しないなどの一般的な条件をクリアするのは必須)。

 また、ホイールもかつては国土交通省が定めたアルミホイールの技術基準をクリアした、「JWL-T」(商用車)の刻印の入ったホイールしか保安基準に合致することがなかったのだが、2014年の法改正によって商用車でも「最大積載量500kg以下、かつ車両総重量3.5t以下」の貨物自動車(及び全ての軽貨物自動車)は、「JWL-T」の刻印ではなく、乗用車用の「JWL」の刻印が入ったホイールでも合法となった。

 そういうわけで、いまでは軽バン・軽トラでも、タイヤ・ホイールの選択肢は、かなり広がったわけだが、車検場によっては、標準サイズのLTタイヤ&ホイールでないと厳しくチェックされるたり不合格になるケースも……。またディーラーなどに車検を出す場合も歓迎されない場合があるので要注意。

 面倒ではあるが、軽バン・軽トラに乗用車用のタイヤを履かせたり、サイズの変更を考えている人は、あらかじめ地元の軽自動車検査協会などにそのタイヤ・ホイールで車検に通るかどうか問い合わせてみるといいだろう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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